【雑感】シンガポールでパソコンを組んだお話とヘッジファンドのお話
最近、あまりにやること多過ぎて、なかなかブログまで書く気になれず、こっちの更新はホント気が向いたときしかやらない状態になってたんだけど、新規で一台パソコン組んで、お引越し完了したので新しいパソコンでなんか書いてみようかと(^^;
シンガポールで仕事をしていくことになったときに、とりあえずいつでも持ち帰れるようにとベアボーンで一台組んで、お弁当箱程度のサイズのパソコンでこれまで自宅ではやってきた(それなりのハイスペックではあるんだけど)。
このところ追い込みに入って慌ただしくなっていて、日中オフィスだとミーティングやら、電話やら、ドキュメンテーションの対応やらで集中できないので、家に帰ってからプログラム書いて回してみたり、資料作りやといった仕事に追われることも増えてきた。気分転換にもなる趣味も、外に出ている時間があまり取れなかったので、写真のレタッチとかパソコンに向かうことばかり。パソコン作業でストレス感じることが増えてきた最近。
かなり専門的な知識を持つ友人が、会社でサーバー組みにいくので一緒にSimLim行きません?と誘ってくれたのでこの際…。日本でいうところの秋葉原的なショップが詰まったビル。ちょっと裏の方に周ると昔のラジオ会館に近いかなw
いってみました「Core i9」。
初めて水冷式にしてみたけど、よく冷えるし、音も静か。
これまで頑張ってくれたベアボーンPCには申し訳ないけど、ちょっと負荷のかかる作業をすると「ウィーン」とファンの音が響いていた彼とは全然違う。
自宅用だったんで、遊んでみましたw
組み上げるのも自分でやるつもりだったんだけど、ショップの方でサービスでやってくれるというのでお任せ。
これでストレスフリーで仕事も趣味も集中できる♪
さてそんな自己満足の趣味の話で終わるのもなんなんで…w
本業の方は次のステップに向けて、色々と大詰めを迎えています。
ヘッジファンドを立ち上げるってホント大変。
インキュベータやら、その周辺のことやる人たちが、結構なコスト抜くのも分かる気がする。
法律・税務、しかもそれも関係する国によって違う。
シンガポール、日本、ケイマン、ロンドン…。
Agreement一つとっても英文で数十ページに及ぶものも沢山。
PPM…Private Placement Memorandum、いわゆる目論見書。これを作成しないといけない。
IMA…Investment Management Agreements、投資一任契約。ファンドとIMの間で締結される契約。
DOT…Declaration of Trust。信託宣言書。ファンドには会社型(Company)・契約型(Unit Trust)があり、後者を組成する際に使われる。
TSA…Trust Services Agreement。Trustee(信託会社)との間で取り交わされる契約。
ISDA…スワップなど店頭・相対デリバティブ取引を行うにあたってはこのISDAマスターに基づいて契約を交わす必要がある。その中にCSAなども含まれる。
PE…Permanent Establishment(恒久的施設)。今回はPrivate Equityではない方で勉強しないといけなかった。例えば、海外の会社が日本に恒久的施設(PE)として認定される施設や人員を配していたり、それに準ずる行為を行うことによって得た収益には日本に課税権が発生するなど。
…etc。
運用会社側に転籍してから数か月。
ずっとこんなものと格闘していました。
正直、知らないことばっかり出てきて、あっちこっちで教わることばかり。
地場証券という狭い世界の中では、それなりに知識も経験も豊富と思われがちだった自分が、面白いぐらいに初心者になってますw
投資や運用という視点で見ても、こっちの人たちの視点と、個人やディーラーの視点とは相当な違いがある。
投資哲学・プロセスを論理的に説明できて、再現性があることを伝えられないといけない。
まだまだ課題は多いです…。
運用者が自分でそれを全部やりきるってすごい大変な話。
それでもそれを自分でゼロからやる経験はなかなか出来る機会もない。
そしてそれはいつか財産にもなる。
本格的なスタートに向けて、あとひと踏ん張り。
お金も経験もない若い世代。
運用者としての未来を夢見て、プロの運用者として生きていく道。
その道が限りなく狭くなってしまった現在の日本。
その道を切り拓いて、夢を追える環境を創っていく。
絶滅危惧種と揶揄された地場証券の自己売買部門。
「このままじゃ、地場証券のディーリング業界自体がダメになる。」
そう思ったのは2007年の秋頃だった。
この十数年、ずっと考えてきた。
その存在意義がどこにあるのか。
どうすれば未来を創れるのか。
若い世代がワクワクできる場所であるために。
その可能性を育てることが出来る場所であるために。
そしてその可能性を最大化できる場所にするために。
それが10年前に自分が目指したいと思ったもの。
そのために自ら望んだ苦労だから、喜んでしようと思う。