【トレード】損切りが出来ない人へ⑦
コメントいただいたので、ちょっとモチベーション出てきたので次を書いてみようかとw
中長期投資(運用)。
これも時間軸が長くなる云々だけではない。
保有している時間が長いということは、変動への期待値(リスク・リターン)が大きくなる。
オプションのプレミアム(価格)に「時間的価値」という概念がある。
それと同じこと。
時間軸が長ければ長いほど、価格の変化は大きくなる可能性が高くなるし、変動要因や不透明さは増す。
だからこそリスクもあるけれど、リターンも大きくなる。
1日で倍になる銘柄を見つけることは(オプションとかでもない限り)出来ないけれど、半年・一年で倍になる銘柄を見つけることなら現実的にありえる話だ。
そこで考えなければならないことは、お金の色と量。
短期運用なら、概ね負けても知れてる。
一気にお金を失うことは、極端なレバレッジでもかけていない限りはないだろう。
そして短期運用でコンスタントに負けてお金を減らしてしまっても、都度ポジションをきっている(「損切り・ロスカット」している)からこそ、どこかで「向かないんだな」と諦めもつく。まさかとは思うけど、短期運用で一日で数%取りにいっているのに、負けたときだけ何日も何週間も何ヶ月も引っ張るような人はいないはずだから(いたらごめんなさいだけど、絶対ダメですよ。)。
でも中長期運用の場合はそれが難しい場合がある。
なぜか?
「ポジションが残っているから」
ポジションを持っていると、損切ったときに負けが確定することに対して「嫌」な気持ちになる。そういった感情のバイアスがあるから、損切りができなくなり、「いずれ戻ってくれる」としがみついて「塩漬け」になることがある。
相場が右肩上がりの上昇トレンドにあるときなら、それでも救われるかもしれない。
でもそうでないと…切るに切れなくなり追い込まれる。
大切なことは「相場に救われる投資(運用)をしないこと」。
このときに大事なポイントが「お金の色」。
「余裕資金による現金取引で、レバレッジがかかっていない」
それならば、まだ救いがある。お祈り状態で数年放置しておいても、万が一、その株(企業)が破綻してしまっても、最悪ゼロでしかない。余裕資金を失うだけ。
「余裕資金だけれど信用取引で、レバレッジをかけている」
だとしたら、どこかで損切りの限界点は決めておかなければならない。レバレッジをかけている時点で、余裕資金以上の損失につながるリスクがある。そうなってからでは遅い。」
「必要資金であまり負けるわけにはいかない」
だとしたら、相当ロスカット(損切り)はシビアにやならければならない。
端的に書いてみたけど、こんな風に「リスク許容度」によって損切りへの考え方も変わってしまう。
それが相場に向かううえで合理的ではないとしても、どうしたって「リスク許容度」の影響を受けてしまうのが投資であり、運用なのだ。
だからこそ前提条件となるリスク許容度をしっかりと整理しておくことが大切になる。
これはプロの世界でも同じ。
証券自己であれ、ヘッジファンドであれ、会社や投資家が求めるリターンと許容してもらえるリスク許容度が前提条件としてある。ディーラーなら、月間損失限度額が概ねどこでも決められているし、ヘッジファンドでもドローダウンに対して、どうするかは投資家に説明し、その通りに対処する必要がある。
それがマッチしていないとお金は集まらないし、他人のお金でやっている以上、その前提条件(ルール)は守らなければならないものだ。
次にお金の量による違いと、それによってのストラテジーの違いを時間があるときに書いてみたい。