【マーケット】年末年始の動きをみて

新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
今日から仕事始めです。
年末年始のマーケットはホント自分もあまり見たことのないような不安定な動きでしたね(まだ続いていますけど)。
今日のところは大幅に戻してるし、とりあえずは戻りを試す?のかな。
トランプ大統領になってから、そっちの不透明要因が大きすぎて、ポジション持っている人は安心して眠れない気もしますけど。
北朝鮮のときもそうだったけれど(散々「ロケットマン」とか言っておいて、今や誰よりも信頼しているかのごとく…)、思いっきりこぶし振り上げて恫喝に近い姿勢でプレッシャーかけて、相手がわずかでも譲歩姿勢示すと180度態度を変えて手を握りにいく。そういった個性・交渉術を持った大統領なのかなとも思うので、なんやかんやと米中問題も落ち着きどころは見つける気もしますけど。
年始の為替の動きは自分もびっくりでした。
あんな動きは長年相場経験していてもあんまり見たことがない。
一部にヘッジファンドの投機的な仕掛けとかまた言ってる人がいましたけど、そんな単純なもんじゃないとは思いますよw
ただ昨年のヘッジファンド(に限らず様々な運用形態において)の運用成績はかなりひどかったようです。業界平均や様々なリサーチ、集計データを見せてもらっても過去あまり見ないレベルで低迷している(12月の確定値は今月中旬ぐらいに出てくる)。
ヘッジファンドの解約(資金流出)も、相当大きな規模で起きているようです。
ヘッジファンドは投資信託と同じで、投資してくれている投資家がお金を引き上げれば、ポートフォリオを圧縮して現金化しないといけない。しかも、ここしばらくクオンツ系ファンドブームで、同じようなアプローチをしているファンドにお金が偏って入っていた印象もあります。同じようなアプローチ・同じようなポートフォリオを構成しているファンドがポジション解消に動けば一方向に動きやすくなる。そしてさらにパフォーマンスが悪化し、その他のファンドのパフォーマンスにもダメージを与える場合がある。
年末にかけての大幅な調整は、リスク資金の逃避(リスクオフ)の動きそのものであり、それによって相当なダメージを受けているファンド・投資家も多く、脆弱な状況にあった。
時期的にも年末年始で市場参加者が少なく、さらに時間帯においても空白と言われがちな薄い時間帯であった。
さらにHFT・マーケットメーカーなどの市場参加者は、一定以上市場が不安定化すると一気に市場から姿を消す(注文を出さなくなる)ことが多く、流動性は以前に比べて一気に様変わりしやすい。
ロスカットで自動的に執行されるようなトリガー注文も多数発生し、AIなどに委ねられた運用も同じ方向に行きやすかったのかもしれない。
まぁ実際のところ、全容を解明なんてことは難しいですが、自分はそんなイメージなのかなと考えています。マーケットには「多様性」が大事ということを改めて思った年始の動きでした。
さて市場が急変動している中にありながら、年末年始はほぼ自席でじっくり相場を見ることもなかったので、チャートを色々とみてみました。
NY Dow 24122.23
TOPIX 1587.79(1645.16)
日経平均株価 20971.93
戻り局面でこのあたりのネックラインを奪還してこれるかどうかがポイントになってきそうですね。
TOPIXに()でつけてあるのは、この高値近辺でのチャート形成が日経平均株価やNY Dowと大きく違ってきてしまっているため、起点をどこからとるべきかちょっと悩むところ。
NY Dowが高値をつけたのは、26951.81(2018年10月3日)で26616.71(2018年1月26日)を上回っています。
日経平均株価も、24448.07円(2018年10月2日)に高値をつけて、24129.34(2018年1月23日)を上回っています。
でもTOPIXはというと、1838.30(2018年10月2日)の高値は、1911.31(2018年1月23日)に比べて大幅に下回っています(NY倍率の上昇が話題に上ったのもこの時期)。参考までに、ドルベースの日経平均株価のチャートはTOPIXに近い(外国人投資家から見た日本株の実感)。
日経平均株価はかなり指数構成に偏りもあるし、日銀のETF買いの影響も少なからず受けている。TOPIXの方が市場全体の実勢を適切に表していることも多いので、実態はこちらでみるべきなのかもしれません。
どちらにせよ10月高値からの下落波動形成が3波動形成で終えることができるのかどうかは、先に挙げたネックラインを戻り局面で上回ることが出来るかどうかが重要なポイントになってくる。
これを上回ることが出来ず、その後の下落で再度安値を更新してくるようだと(第5波動)、相場の長期トレンドは転換したと判断するべき(ただしその下落後、一定のリバウンド局面はある)。
直近の下落から算出されるレジスタンスは日経平均株価で20381.16円と21266.21円(TOPIXでは1518.62と1586.41)。
とりあえず自分としては、TOPIXで赤字の水準を意識しておきたいなと思うところです。
なんにせよしばらくは不安定・不透明な動きが続きそうだし、リスク管理とロスカットはしっかりと。