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【ブログ】お引越し一発目

FC2にお引越しして、ちゃんと書くのは一発目。
Bloggerに行きたかったんだけど、FC2のお引越し機能の簡単さに流されました(笑)
昼にアカウント作って、お引越し申請して、引け後にはもう全部取りこめてるんだもんなぁ。

土曜日。
シンガポールは朝から大雨です。

この一年、結構難しいマーケットだと思う。
特に9月、10月、11月と無駄に値動きはあるけれど、どこか値動きの裏付けが軽薄というかなんというか…。
最近、先物中心に売買しているヘッジファンドの人から
「日経先物やってても、湖が池になったような気がする」
と言われたことを思い出した。

値動きは大事な収益源なんだけれど、その値動きの根拠が薄弱過ぎて、リスクとリターンが見合わない。
無駄に値動きに振り回されやすい。
そんなところなんだろう。
その人は日銀のETF買いの影響をしきりに言っていた。
日銀のETF買いによって、間接的に浮動株を買い占められて、流動性・市場の厚みのようなものが損なわれて、値動きだけが激しくなってしまっている印象なのかもしれない。

ロングショート系のヘッジファンドのパフォーマンスが悪いのもその辺の影響は少なくないだろう。
日銀のETF買いによって需給を締め上げられている銘柄の動き。
個々の銘柄のファンダメンタルズやバリュエーションよりも、そういった需給で歪みが生じやすい市場。

でも運用を仕事にしていると、どうしたってそんな中でもやらなきゃいけないと感じてしまう。
本来は「待つのも相場」なんだけどね。
無駄に動きがあるもんだから、つい入ってしまう。
その気持ちも痛いほど分かる。
儲かるときも大きくなるし、やられるときも大きくなる。
その分、メンタルのブレも大きくなる。

でも同じ運用枠で、従来以上に損益がブレるってことには理由がある。

もし最初にいい方にサイコロの目が転がって、大きく勝てたとしても、
それが想定以上のものだったとしたら、そこには落とし穴があるかもしれない。
大勝ちの後に大ヤラレするなんて、自分も若い頃はしょっちゅうあった。
大勝ちすると気が大きくなり、つい攻めてしまう。
慢心もそこにはあるかもしれない。
リスクに対して鈍感になり、つい過大なリスクを取ってしまう。
そして落とし穴にハマる。

自分は部長になってから、大きなリターンを出したディーラーに「よく頑張ったな」と声をかけたりすることもある(まぁ通りがかりですれ違うディーラー全員に必ず声かけるようにしてるうちの一つなんだけど)。
そんなときの答えが「来月どうなるか分からないですし、今のマーケットは危なっかしいですから。」という感じのものだったりすると安心する。
リターンに慢心することなく、リスクと向き合えているなと感じるから。
イケイケになったときこそ、実は足元におっかなりリスクが迫っているもんだから。

そのときのマーケットの不安定さ、リスク、要因…。
そういったことを客観的に見たうえで、少し冷めた目で見てみた方がいいときもある。
そのためには、少しぐらいマーケットと距離を取って、少しリスクを抑えて肩の力を抜いていいと思うよ。
負けがこんでいるときはもちろんのこと、大勝ちの後こそ、実は少し頭を冷やして冷めた目で相場と自分を見直す必要があったりする。

無理して常に全力で戦うことはない。

ディーリング部長のセリフじゃないと思うけど(笑)
少し肩の力を抜いて、相場と距離を取って、冷静さや余裕を持てる枠の中でまずはやってみる。
そして俯瞰する感じで現在のマーケットの状況を整理してみる。
何が起こっているのか。
どうしてこういう動きになっているのか。

大きなトレンド変化が生じるプロセスは、特にチョッピ―な値動きになりやすいし、怪我もしやすい。
収益のバッファがある状態ならともかく、その余裕がない状況でそういうときに無理をすれば、次のチャンスで戦う余力を失ってしまう。

自分自身の相場に対する自信度合い。
相場の不確実性の高まり。

本来の枠で見込める期待リターンに比べて、極端に収益が上がったり、やられたりするマーケットの動き。
そこにも必ず要因や背景があって、そして潜在的リスクは増大している。

枠を与えられるとついフルに使ってしまうものだけど(そういう自分も常に枠を欲していたし)、なんとなく嫌な感じとか、妙な違和感を感じているとき、極端にボラティリティがあるときはリスクを抑えて運用していた。
心がすり減ってしまったり、折れてしまう前に、相場全体を見渡してリスクの量を自分なりに調整することも大事なこと。

運用・ポジション枠があるから、ついそれをベースにリスクを取りがち。
でも本来は自分のリスク許容度、相場の不確実性・ボラティリティ、そういったものをベースにリスク量をコントロールすべき。
多分、優秀なファンドであれば、キャッシュのウェイトを高めたりして調整するはずだ。
強弱のつけ方。それを身につけることも、安定したリターンを出していくためには大事なことだ。

運用・ポジション枠は、あくまでこれ以上のリスクは取ってはいけないという枠であって、それ以下でリスクを抑えることに何の問題もない。
損失限度額は、これ以上はやられてはいけないという枠であって、ここまでやられていいよという枠ではない。

今のマーケットは、リスクについて普段よくコントロール出来ているはずの運用者ですら足元を救われかねない動きをしている。
運用者としてのゴールもまだまだ遠いだろうし、マーケットは逃げも隠れもしない。
これから何年何十年とそこで戦っていくつもりなら、今を焦らず、一日一日、一歩ずつ。
時に転んだり、傷ついたりもしながらしか成長はできない。
それを乗り越えた経験が運用者を強くする。

「なんとかしなきゃ」
と思ってジタバタしても始まらない。
それはあくまで自分の都合であって、相場は自分の都合では動いてくれないのだから。
自分の都合ではなく、相場に自分を合わせること。
それを忘れちゃいけない。
そこをしっかり出来ていて、今出来ることをちゃんとやれているのなら、きっと道は途切れずにつながっていくと思うよ。

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プロフィール

tetsu219

Author:tetsu219
元証券ディーラーです。
二十数年ディーラーやって、シンガポールにも一時期行ってヘッジファンドを立ち上げてみたりと色々やってきて、とある証券会社でディーリング部長になり、今はシンガポールでヘッジファンドの設立・経営をやっています。

基本仕事ネタです。
更新は気が向いたときだけ(^^;
でもこのブログを通じて運用を志す若い世代の人たちに何か伝えられること、その一助になればと思っています。

初期は限定記事にしていましたが、今は開き直って全部公開にしてますのでお気軽に(笑)

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