【マーケット】東証ETFマーケットメイク制度
この7月2日、東証がETF市場のマーケットメイク制度を導入した。
詳細は下記URLから。
「国民の安定的な資産形成に対する重要性が高まっていることを背景に、少額分散投資に資する商品の一つである、ETFの流動性を向上させるため」
という目的での導入。
(2013年1月からのETF市場規模推移)
ETF市場規模は、2013年1月末の4兆4635億円から、2018年5月末の33兆3783億円まで、実に7.48倍にまで急拡大。
こんだけ市場規模も拡大し、さぞかし市場流動性が増しているはず…なんだけど、そうでもないからこういう制度が出てくるんだよね、多分。
で、もちろんのこと、その背景には日銀さんがいる。
ETF市場規模の増加が28兆9148億円であるのに対し、この間の日銀のETF買い残高は推計23兆7799億円で、実に82.24%を占める。
このデータからみると、ETF全体の76.7%程度を日銀さんが保有していることになる。
市場規模は拡大しても、保有者が多様化されて、市場および取引が活性化しているわけではないってこと。
基本的には市場の発展に資することを大切にしてきているつもりだけど、正直ETFばかりは積極的には関わりたくない。
日銀の過剰な介入を背景に、歪んだ拡大を続けてきた市場と感じているから。
それをJPXさんは分かっているからこそ、流動性をより厚みを持たせて活性化させるための取り組みとして今回の制度を導入したんじゃないかな。勝手な推測だけど。
チャートおよび関連データの出し方はBloomberg端末および同社の小野隼人さんが書かれた