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【ビジネス】人を育てる

昨日、二人の社員の面談をSkypeでしました。

「ジョブチャレンジ制度」

これも昨年から社長に進言して導入に向けて検討をお願いしていた案件です。
営業や事務、そういった異なる職種で働く社員の中でも、ディーラーという仕事につきたいと思っている人材は少なくない。
そんな人材にチャンスを作ってあげて欲しい。

頑張ればそういった機会が得られる。
それも一つのモチベーション。

数年間、営業などで働いてきた彼らから見るディーラーという仕事はちょっと興味深かったです。

入社した頃から、また何年も前から熱望しながら叶えられなかった道。
そこへの思いや覚悟も聞けた一方で、営業と違って手数料を気にせずに一文抜ければ利益になるという(かなり古い)見方もありました。

自分たちの世代は「楽」な時代でした。
法人顧客や個人顧客より有利な環境に身を置き、より早い情報、より速い発注環境を持っていたのですから。
勝てて当たり前。
そんな世代なのだと自覚しています。

今、現役で戦っているディーラー達は違う。
より高速な環境を手にしたHFTという存在。
目視では分からないほどに高速化された市場。
目まぐるしく市場は動き、変化する。
よほどしっかりとした地力がなければ勝ち抜くことは容易ではない。
環境依存度の高い日計り、板張りというやり方は、昨年の呼値適正化などによっても大きな影響を受けた。
TOPIX100銘柄のような主力株を得意とするディーラーは適応を余儀なくされ、それに適応しきれなければ淘汰されていく。
幸いにもフェーズⅢは違う方向性になったものの、市場の制度変更やシステム改変によって短期運用者の収益は大きく左右され、生き残りが難しくなっていく。

経済(お金)の流れを読む目、相場を見る目、企業価値を見る目…しっかりとした地力があって初めて勝ち続けることができる。
2000人~3000人近くもいたと言われるディーラーという職種。
今は1000人をきるところまで減ってしまっています。
それだけ厳しい世界にチャレンジしようという若い世代。
彼らがその中で目指すものを勝ち取るためにも、その厳しさをどう伝えていくかを改めて考えさせられた面接でした。

大阪立ち上げ直後の4月、5月で育成枠の若手が6名まで増えます。
大阪から帰ったら週に一度、講義やディスカッションなどをやっていこうと思っています。
できるだけ幅広い知識やより高い意識を持ってもらうために。

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プロフィール

tetsu219

Author:tetsu219
元証券ディーラーです。
二十数年ディーラーやって、シンガポールにも一時期行ってヘッジファンドを立ち上げてみたりと色々やってきて、とある証券会社でディーリング部長になり、今はシンガポールでヘッジファンドの設立・経営をやっています。

基本仕事ネタです。
更新は気が向いたときだけ(^^;
でもこのブログを通じて運用を志す若い世代の人たちに何か伝えられること、その一助になればと思っています。

初期は限定記事にしていましたが、今は開き直って全部公開にしてますのでお気軽に(笑)

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