【市場雑感】欧州混乱
欧州はいよいよ正念場に差し掛かっている印象です。
ギリシャ総選挙での政局混乱からギリシャのユーロ離脱の恐れが高まっています。
選挙後ギリシャ国民は銀行から預金を引き出し自己防衛に走っています(http://www.cnn.co.jp/world/30006610.html
)。
ユーロから離脱し、新ドラクマになればその通貨価値は急激に低下することは明らか(ギリシャ国民の資産の価値が急激に低下する)。
その前にユーロ資産を現金で確保しようという動きが出るのは当り前。
自分たちが選挙で現政権を否定しておきながら…
ユーロからは離脱したくない。
でも緊縮財政で我慢させられるのは嫌だ。
でもこのままでは借金返せない。
どーにもなりませんな…こりゃ(-_-;)
そしていよいよその混乱がスペインに波及し始めています。
昨晩スペインの銀行バンキアが急落(http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M46TXM6JIK5201.html
)。
同国のムンド紙による預金流出報道がきっかけとなっています。
そしてムーディーズは同国の銀行16行を格下げ(http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M46QN86K50Z601.html
)。
同国はECBに債券市場での支援を要請(http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M46SJO6K50Y001.html
)
ユーロは今年1月13日につけた安値1.2624に迫りつつあります。
このところ海外のトレーダーとの話ではギリシャがデフォルトするかどうかではなく、いつどうデフォルトするかに焦点が移っているという感じです。
それがどういった問題を引き起こすのか…。
民主政治のある意味限界かもしれませんね。
ギリシャの破綻、ユーロからの離脱が混乱が他の多重債務国家に波及していくリスク。
それを絶対に防がなければならないと立ち向かい、自国民からの反発・不満を覚悟してでも財政再建に取り組んできた政治家たち。
でも結局選挙ではフランスもギリシャも現政権が否定されてしまった。
いたずらに不安を煽りたくはないですし、この混乱の収束を願っていますが…
少なくともパニックにならないように「そのとき」「何が起こると考えられるのか」をしっかりと考えて備えておく必要はありそうですね。