【欧米市場動向】2011/12/13
市場は全体的にFOMC待ちという雰囲気で推移。前日の急落の巻き戻しの動きが前半の動きを支配した。
欧州市場は方向性に欠ける展開。寄り後に前日水準をはさんでもみ合った後はいったん切り返して小幅高で推移していた。しかし、「メルケル首相がESMのファンディング上限引き上げを拒否」とのヘッドライン(ロイター)が流れて、0時過ぎ(日本時間)から下落に転じ、結局DAX指数は▲11.17(▲0.19%)安で取引を終えている。
米国市場は堅調なスタートとなった。プラスで始まった後そのまま上値を追う展開となり、一時NYダウは100ドル以上の上昇を示した。しかしその後は欧州のヘッドラインなどもあってズルズルと押し戻される展開。それでもFOMC声明待ちの間はプラスを維持していたものの、FOMCで何も目新しい内容が示されなかったことから4時過ぎ(日本時間)から急落。一気にマイナス圏へと落ち込んだ。NYダウは▲66.45ドル安の11954.94ドルで取引を終えている。
野村からレポートが出ていたように市場の一部ではQE3に向けてなんらかの動きがあるのでは…と期待する向きもあったようだ。市場の反応を見る限り失望売りという形になっている。
懸念が強まっているのはEUサミット終了後のユーロの動き。10月4日の安値1.3146を下回り、年初来安値1.2867をうかがう展開となっている。ユーロ円でも101円台に突入しており、欧州向けへの比率が高い輸出関連銘柄には重しとなりそうだ。
その他では「イランが軍事演習のためにホルムズ海峡を閉鎖する見込み」との報道を受けて原油価格が一時3ドル以上の急騰となっている。