【欧米市場動向】2011/12/01
今日は静かな一日。
欧州は前日の6中銀によるドル資金供給連携によりファンディング面での懸念は後退しており、債券市場は堅調に推移した。スペイン、フランスの入札も無難にこなしている。イタリア債は6.66%まで利回り低下(価格上昇)、11月24日以来の7%以下の水準となった。
目先の懸念は後退したものの、中長期的な問題解決にはなっておらず、来週のEU首脳会議待ちというところか。
指標面ではジョブレス(新規失業保険申請者件数)が402Kと予想390Kを上回ったものの、ホリデーウィークであったため調整要因の影響もあり、判断材料にはつながらなかった(調整前は70K低下)。
ヘッドラインとしては
・ECBドラギ総裁が「各国政府がユーロ圏の財政統合を推進するなら、ECBは債務危機との戦いでより大きな役割を果たすことができる」と発言。
・独メルケル首相はECBの役割拡大について現段階では拒否の姿勢を貫き、欧州の経済連携強化を優先するとの報道。
・独財務相が「GDPの60%を上回る部分に関して"Debt Redemption Fund"を創設する」と発言(各国独自にファンド創設というもののため、内容的には失望的に受け止められている)。
・フィンランドが欧州圏崩壊のコストを試算。
・スイス政府がマイナス金利を検討との報道(以前、独紙が報じている内容の蒸し返し)。
前日の急騰を考えれば、崩れる動きもなくかなりしっかりとした印象が強い。債券市場の堅調さをみてもかなり雰囲気は明るくなっている。