【欧米市場動向】2011/11/16
欧州株は売り先行で始まった。しかし、その後は切り返す展開となりDAXなどは一時プラスを回復。イタリアでのモンティ新政権のスムーズな誕生、そしてSMPによる債券買い取りが3.25bn(市場推計)と前日までの2bn前後に比べ規模が拡大し、イタリア・スペイン国際価格が急速に持ち直したことを受けて反発した。
しかし、その後に両国債価格が反転しイッテコイの展開となると一気に株価指数も押し戻される展開となりDAXは再度マイナス圏に沈んだ。欧州株はマチマチの展開。かなりチョッピーな動きをした一日となった。
米国株も売り先行で始まった後、ジリジリと戻りを試す展開となったが、4時過ぎ(日本時間)にフィッチが「米銀は欧州危機で信用力低下する重大なリスクを抱えている」とコメントを発したのをきっかけに急反落。それ以外にも①ファンディング懸念の高まり(危機意識は朝から既に高かったが、午後にはラッカー総裁がマネーファンドの欧州危機への脆弱性に言及)、②ムーディーズが独ランデスバンク12行を格下げ、③スーパーコミッティーの頓挫トーク(今回はメディケア・メディケイド議論)なども市場の圧迫要因となった。NYダウは4時過ぎから▲200ドル前後の急落となり、前日比▲190.57ドル安の11905.59ドルで取引を終えている。
CME日経平均先物も4時過ぎには8500円台を回復していたが、その急落によって8390円まで水準を切り下げて取引を終えている。昨日年初来安値を更新したTOPIX。震災直後の日経平均株価の安値は8227.63円。直近の安値は8343.01円。この水準が意識される。