【欧米市場動向】2011/11/01
欧州は『想定外の事態』に売り一色の展開となった。
ギリシャで行われることになった国民投票。現在、与党は議員の造反・離党などで151/300まで減少しており、法案通過が通常のプロセスでは容易ではなくなっているために行うのだろうが、一歩間違えれば政権崩壊の恐れすらあるということも懸念されている。
前週、あれだけ困難を乗り越えてようやく合意にいたった欧州のギリシャ救済案。これが救済される側のギリシャによって否定される恐れも出てきている。これによりようやく市場に戻りかけていたリスク・オンの動きが一気に巻き戻される展開となった。
独DAX指数は▲306.83(▲5%)、NYダウは▲297.05(▲2.49%)の下落となっている。欧州時間はほぼ売り一色。ズルズルと下げ幅を拡大し続けた。米国市場は急落で始まったがその後はリバウンド。日本時間23時に発表されたISM製造業景況指数は予想52.0のところ50.8にとどまり、一瞬売られかけるがその後もリバウンドを試す動きは継続。しかし、戻りは限定的なものにとどまりその後は安値圏でトリッキーな動きとなった。
DJの報道でギリシャの国民投票が実施されないとのヘッドラインで戻したかと思うと、同国報道官がNY市場引け前に実施を改めて確認して急反落するなど不安定な動きを続けた。
前日破たんとなったMFグローバルが顧客資産の保全を適切に行ったいなかったということも嫌気されている。同社は世界中で年間20億枚以上売買をこなすプレーヤーであり、同社の破たんによってフロアにアクセス出来なくなったローカル?も多数に上るとのこと。24時間以内にはこの流動性の問題は改善される見通しだが、まだ市場の流動性への懸念は残される。