【ビジネス】日本の運用者が進むべき道とは(MarketForum第一回セミナー③)
『日本市場(日本時間)は動かない。』
市場参加者の多くが感じているこの状況。
実際のところどうなのでしょうか?

このチャートは6月20日~8月19日までの日経平均株価の推移を示したものです。
6月20日の日経平均株価の終値9354.32円を起点(0)として、そこからの価格の変化を示しています。
終値ベースでみると、7月8日には10137.73円まで+783.41円上昇し、そこから下落。
8月19日には8719.24円まで下落し、6月20日との比較では▲635.08円、高値比では▲1418.49円の下落幅となっています。

次に示したチャートは同じ期間のCME日経平均先物の値動きです。
これは同日の日本時間の終値9410円を起点(0)として、日本時間を除外した値動きをプロットしています。
欧州時間~米国時間の値動きだけを示しているものになります。
高値は7月8日早朝につけた+575円。
その後の下落では▲940円の下落となり、その値幅は▲1515円となっています。
値幅・値動き共にほぼ日経平均株価の推移と合致していることが分かります(若干上回っている)。

そしてこのチャートが日本時間のみの値動きを示したものです(前日比のギャップアップ・ギャップダウンは調整しています)。
高値はなんと8月11日につけた+430円。
安値は▲40円で、これは6月21日につけたものです。
値幅は合計でも470円にとどまっています。
注目しなければいけないのは安値をつけたのが相場が上昇局面中の6月21日であり、高値をつけたのが8月11日の相場急落時であったということ。
つまり世界的な市場全体の流れとは逆にザラ場は動いているということになります。
この時間帯に市場のトレンドに従ったポジションを取ってもほとんど利益にはならないということになります。
そして値幅も非常に狭く、夜間の半分もあるかないか…。
そんな中でディーラー、デイ・トレーダー、HFTが板を奪い合うという構図になっているのが現在の日本の株式市場の実態です。
こんな状況で『日計りで収益上げろ。』というのはかなり非効率な話。
じゃあ『オーバー・ナイトすればいいだろ。』と相場の怖さを知らない人は簡単に言ってくれるかもしれません。
よく考えてみてください。
相場においては誰しもが(判断の)間違いを犯します。
昼にこれほど動かない半面、夜にこれほど動かれてしまうのです。
オーバーナイトで勝負しにいって、その判断が間違えていた時…。
我々、日系証券のディーラーのほとんどが指をくわえて見ているしかないのです。
みるみるうちに膨れ上がる損にただ呆然と…。
そもそもオーバーナイト・リスクを与えておいて、ヘッジ手段を与えていないこと自体がリスク管理上おかしいとは思いませんか?
そして日中の日計りだけでは収益機会が激減している今、結果としてディーラーのみんなは苦しみ、自信を失いつつあります。
現在のような値動きに乏しいこの国の市場で値動きを取りにいく手法で利益を上げようとしているのです。苦しむのは当たり前。
しかし、会社は『損を出すな』とばかり言い、リスクは取れない。だから日計りで戦うしかない。(ヘッジ手段のない)オーバーナイトではリスクが大きいから。
そして運用手法の多様化も進まず、旧来の一カイ二ヤリだけを続けてきた。
いずれ稼げなくなることが分かっていても…。
ではなんでこの国の市場がこんなに動かなくなっちゃったのか?
それを次に考えてみたいと思います。
市場参加者の多くが感じているこの状況。
実際のところどうなのでしょうか?

このチャートは6月20日~8月19日までの日経平均株価の推移を示したものです。
6月20日の日経平均株価の終値9354.32円を起点(0)として、そこからの価格の変化を示しています。
終値ベースでみると、7月8日には10137.73円まで+783.41円上昇し、そこから下落。
8月19日には8719.24円まで下落し、6月20日との比較では▲635.08円、高値比では▲1418.49円の下落幅となっています。

次に示したチャートは同じ期間のCME日経平均先物の値動きです。
これは同日の日本時間の終値9410円を起点(0)として、日本時間を除外した値動きをプロットしています。
欧州時間~米国時間の値動きだけを示しているものになります。
高値は7月8日早朝につけた+575円。
その後の下落では▲940円の下落となり、その値幅は▲1515円となっています。
値幅・値動き共にほぼ日経平均株価の推移と合致していることが分かります(若干上回っている)。

そしてこのチャートが日本時間のみの値動きを示したものです(前日比のギャップアップ・ギャップダウンは調整しています)。
高値はなんと8月11日につけた+430円。
安値は▲40円で、これは6月21日につけたものです。
値幅は合計でも470円にとどまっています。
注目しなければいけないのは安値をつけたのが相場が上昇局面中の6月21日であり、高値をつけたのが8月11日の相場急落時であったということ。
つまり世界的な市場全体の流れとは逆にザラ場は動いているということになります。
この時間帯に市場のトレンドに従ったポジションを取ってもほとんど利益にはならないということになります。
そして値幅も非常に狭く、夜間の半分もあるかないか…。
そんな中でディーラー、デイ・トレーダー、HFTが板を奪い合うという構図になっているのが現在の日本の株式市場の実態です。
こんな状況で『日計りで収益上げろ。』というのはかなり非効率な話。
じゃあ『オーバー・ナイトすればいいだろ。』と相場の怖さを知らない人は簡単に言ってくれるかもしれません。
よく考えてみてください。
相場においては誰しもが(判断の)間違いを犯します。
昼にこれほど動かない半面、夜にこれほど動かれてしまうのです。
オーバーナイトで勝負しにいって、その判断が間違えていた時…。
我々、日系証券のディーラーのほとんどが指をくわえて見ているしかないのです。
みるみるうちに膨れ上がる損にただ呆然と…。
そもそもオーバーナイト・リスクを与えておいて、ヘッジ手段を与えていないこと自体がリスク管理上おかしいとは思いませんか?
そして日中の日計りだけでは収益機会が激減している今、結果としてディーラーのみんなは苦しみ、自信を失いつつあります。
現在のような値動きに乏しいこの国の市場で値動きを取りにいく手法で利益を上げようとしているのです。苦しむのは当たり前。
しかし、会社は『損を出すな』とばかり言い、リスクは取れない。だから日計りで戦うしかない。(ヘッジ手段のない)オーバーナイトではリスクが大きいから。
そして運用手法の多様化も進まず、旧来の一カイ二ヤリだけを続けてきた。
いずれ稼げなくなることが分かっていても…。
ではなんでこの国の市場がこんなに動かなくなっちゃったのか?
それを次に考えてみたいと思います。