【相場雑感】欧州危機の広がり
ついに…というかようやくというか…市場は欧州債務問題に再度目を向け始めました。
実はこの上昇相場の最中もCDSは高止まり。
ずっとくすぶり続けていたのです。
下のグラフはギリシャのCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)推移。

ギリシャの選挙を通過し、議決についてもクリアし、ギリシャ内部の問題がひと山越えたところで懸念後退…と思いきや、すぐにCDSは切り返し高値を更新していました。
そしてここにきて欧州の他の多重債務国への懸念が高まりつつあります。
下が懸念されている各国のCDSの推移です。

ポルトガル

スペイン

アイルランド

イタリア
CDSとはデリバティブの一種で。債務保証(貸出債権に関わる信用リスクの保証)を売買するもの。
つまりこの価格が上昇しているということは、債務保証料が上がっているということで、市場はデフォルト(債務不履行)に陥るリスクが高いと評価していることになります。
ここで売買されている金額は想定元本にして世界で60兆$にも上っており、非常に大きな規模の市場になっています。
ちなみに1000bpsを超えているギリシャ(2300bps超)、アイルランド、ポルトガルあたりはかなり危険域。
イタリアやスペインなどのCDSはまだ300bps前後にとどまっており、まだまだ大丈夫だろう…と思いもしますが、国債価格の推移をみてみるとちょっと寒い状況です。
特にイタリア国債のここ1週間の下げ方は結構強烈…(>_<)

イタリア

スペイン

ポルトガル

アイルランド

ギリシャ
各国の国債の価格でみた日足チャートです。
ちょっと怖いですよね…。
1年前は90~100前後にあったものが軒並み50台まで下落している。
ここにきて急激に動き始めたイタリア・スペイン(どちらも90台)の動きが同じ道をたどっていくのかどうか…。
ギリシャ問題が懸念されているのは、実はギリシャ一国の問題ではなく、ギリシャのデフォルト→他の多重債務国債権価格暴落→破たんの連鎖という構図が一番恐れられるところ。
ギリシャ程度の規模ならいざ知らず、スペインやイタリア(債務残高は米国・日本に次いで世界で3番目)まで飛び火すれば、欧州はその連合体を維持できなくなる恐れすらある。
その怖さが分かっているからこそ、欧州も懸命に歯止めをかけようとしているのでしょうが。
ただ一方で、欧州懸念から逃避的に資金が流入している米国や日本も対岸の火事ではない。
米国は債務上限引き上げに四苦八苦しており、大統領と議会が一致しない状態が続いている。
日本は…話にならない(-_-;)
多額の債務を抱え、金利上昇(=債権の急落)などが生じれば、一気に追い込まれかねないような財務状態にありながら、いつまで経っても首相が辞めるか辞めないかでドタバタしている状態。
脅すつもりはさらさらないですが、リーマン・ショックより怖い国家のデフォルト。
どの国も待ったなしなんですけどね。
といってもそれはそれ、これはこれ。
恐らく常にこの火種はくすぶり続け、どこかで火を噴く恐れはあり続けるでしょう。
でも株価はCDSの高止まりなんて無視して上げてきたのも事実。
この下落がちょうどいい押し目になるのかもしれません。
基本は需給ですからね。
ただここにきてチョロチョロ出始めている公募増資にはちょっと懸念を感じていますが…。
実はこの上昇相場の最中もCDSは高止まり。
ずっとくすぶり続けていたのです。
下のグラフはギリシャのCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)推移。

ギリシャの選挙を通過し、議決についてもクリアし、ギリシャ内部の問題がひと山越えたところで懸念後退…と思いきや、すぐにCDSは切り返し高値を更新していました。
そしてここにきて欧州の他の多重債務国への懸念が高まりつつあります。
下が懸念されている各国のCDSの推移です。

ポルトガル

スペイン

アイルランド

イタリア
CDSとはデリバティブの一種で。債務保証(貸出債権に関わる信用リスクの保証)を売買するもの。
つまりこの価格が上昇しているということは、債務保証料が上がっているということで、市場はデフォルト(債務不履行)に陥るリスクが高いと評価していることになります。
ここで売買されている金額は想定元本にして世界で60兆$にも上っており、非常に大きな規模の市場になっています。
ちなみに1000bpsを超えているギリシャ(2300bps超)、アイルランド、ポルトガルあたりはかなり危険域。
イタリアやスペインなどのCDSはまだ300bps前後にとどまっており、まだまだ大丈夫だろう…と思いもしますが、国債価格の推移をみてみるとちょっと寒い状況です。
特にイタリア国債のここ1週間の下げ方は結構強烈…(>_<)

イタリア

スペイン

ポルトガル

アイルランド

ギリシャ
各国の国債の価格でみた日足チャートです。
ちょっと怖いですよね…。
1年前は90~100前後にあったものが軒並み50台まで下落している。
ここにきて急激に動き始めたイタリア・スペイン(どちらも90台)の動きが同じ道をたどっていくのかどうか…。
ギリシャ問題が懸念されているのは、実はギリシャ一国の問題ではなく、ギリシャのデフォルト→他の多重債務国債権価格暴落→破たんの連鎖という構図が一番恐れられるところ。
ギリシャ程度の規模ならいざ知らず、スペインやイタリア(債務残高は米国・日本に次いで世界で3番目)まで飛び火すれば、欧州はその連合体を維持できなくなる恐れすらある。
その怖さが分かっているからこそ、欧州も懸命に歯止めをかけようとしているのでしょうが。
ただ一方で、欧州懸念から逃避的に資金が流入している米国や日本も対岸の火事ではない。
米国は債務上限引き上げに四苦八苦しており、大統領と議会が一致しない状態が続いている。
日本は…話にならない(-_-;)
多額の債務を抱え、金利上昇(=債権の急落)などが生じれば、一気に追い込まれかねないような財務状態にありながら、いつまで経っても首相が辞めるか辞めないかでドタバタしている状態。
脅すつもりはさらさらないですが、リーマン・ショックより怖い国家のデフォルト。
どの国も待ったなしなんですけどね。
といってもそれはそれ、これはこれ。
恐らく常にこの火種はくすぶり続け、どこかで火を噴く恐れはあり続けるでしょう。
でも株価はCDSの高止まりなんて無視して上げてきたのも事実。
この下落がちょうどいい押し目になるのかもしれません。
基本は需給ですからね。
ただここにきてチョロチョロ出始めている公募増資にはちょっと懸念を感じていますが…。