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【ビジネス】金融庁

昨日は引け後に金融庁を訪問。

8月末に予定しているディーラー向けセミナーの中で、ファンドのストラクチャリングについて知りたいという意見もあったため、政策課の方にお願いしてこのミーティングをセッティングしていただいた。

目的は二つ。

一つは新しく公布された投資運用業の内容について理解すること。
もう一つは今取り組んでいる在宅ディーリングについて意見交換すること。

新しい投資運用業についてはかなり使い勝手が良さそうな印象を受けた。
昨年かなりヒアリングを進めていらっしゃっただけに、実務的な部分をよく考慮された内容になっている。

一任に比べてかなり要件が緩和され、これならベンチャー的なヘッジファンド設立も可能になってくるかもしれない。

施行はまだ来年4月前後になりそうだが、自分がアクシアの時に使った63条に比べれば登録制だし、投資家からの信任も得やすい。

今後、この法律を活用したヘッジファンドの設立がいくつも起きるといいと思う。証券会社の自己運用もこういったスキームを活用してファンド化した方が効率的な経営が出来るような気もする。


もう一つの在宅ディーリングについては、監督局の方が同席してくださったが、すんなりとはいかなさそうだ。

まぁ、当局は基本的に線を引いてはくれない。
ここまではOKです。ここからはNGです。
それを明示してくれれば、もっとやりやすいんだけどねぇ。

外資系証券はOK。
でも日系証券はNG。
この違いがコンプラの自主判断一つによるのだとすれば、正直悔しい話だ。

金融庁の検査マニュアルに在宅ディーリングの定義が書かれているにも関わらず、踏み込んだ発言はなく、検査部門と意見調整したうえで、とか実際に指針を出すには1年~2年はかかるとか…。

今回の話では出て来なかったが、一部では証券自己がアルゴを使うことを否定的にいう当局の人もいると聞いたことがある。

証券自己が批判的に見られるのはしゃあない。
こちらにも改めるべきところはあるだろう。
でも日本の市場は日本人がもっと頑張っていていいんじゃないだろうか?

取引所が午前3時まで売買時間を延長する。
それに対応できる証券会社がいくつあるだろう。

売買の高速化が進む中で、自己がアルゴを使って何が悪いのだろう?
時代の変化、市場の変化が24時間化やグローバル化、高速化であるのなら、それに適応する努力をしなければ生き残れない。

それを当局が阻害するようなことがないように願う。

ま、ポジティブな内容とネガティブな内容と…ともにあったミーティングでした。

今日も朝からミーティング三昧。
社長が前向きな方でよかった…(^^ゞ

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プロフィール

tetsu219

Author:tetsu219
元証券ディーラーです。
二十数年ディーラーやって、シンガポールにも一時期行ってヘッジファンドを立ち上げてみたりと色々やってきて、とある証券会社でディーリング部長になり、今はシンガポールでヘッジファンドの設立・経営をやっています。

基本仕事ネタです。
更新は気が向いたときだけ(^^;
でもこのブログを通じて運用を志す若い世代の人たちに何か伝えられること、その一助になればと思っています。

初期は限定記事にしていましたが、今は開き直って全部公開にしてますのでお気軽に(笑)

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