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【ビジネス】トレーディング・システム

昨日はTCSの方が来社し、色々とデモを見せてくれた。

三年前に見たときとは様変わりしていて、かなり興味深い機能がいくつもあった。

特にアルゴに関しては、証券ディーラー向けとしてはよく作り込んでいたな。



インタートレードが地場証券向けのシステムとしてはトップ。かつて競合していたブラディアを買収したことで強い基盤を持っている。



でも今は様々な会社がキャッチアップしつつある。



安定性やコンプライアンス機能、証券ディーラーのワガママな要望に鍛え上げられた同社のシステムはやはりクオリティは高い。



特に海外のISVにはほとんど実装されていないコンプライアンス機能は、地場証券向けには大きなアドバンテージになっている



DPSSなどマーケット情報関係も充実させつつある。俺は開発過程で見ただけだけど^_^;



ただコンプライアンス機能についてはSungardあたりも対応してきているようだし、昨日見たTCS の機能はぜひ使ってみたいと思うものがいくつもあった。



Bloombergのトレードブックも興味深い。情報ベンダーならではの強みを活かした機能もあり、Excelからの発注、板発注もかなり使えるレベルにある。あと開発対応の早さには驚かされた。意見を聞きに来られて、こうした方がいいといったことがわすが数日で実現された。あと大きいのはAnywhereを使うことによる管理レベルの高さ。指紋認証によるため、完全に個人に紐づけられているから、会社外で売買をする場合は強みを発揮する。ID・パスワードだけでは心許ないからね^_^;



もう一つ、Trading Technologiesの端末も魅力的なシステムだ。

アクシアでは外出先や自宅ではこれを使っていた。

なんといっても軽い。ノートパソコンに入れて持ち歩いて使える。インストールも自前で出来る手軽さだ。

板発注については、ヘタすると一番使い勝手がいいかもしれない(好みもあるので)。

カスタマイズできる項目も多く、人によって外観は別物といっていいほど変えられる。

歩値機能は情報ベンダーも含めて一番使いやすいかもしれない。

Auto SpreaderやExcelからの発注機能もあり、それが月に1000ドル。ブローカー経由だと場合によってはタダで使えてしまう。

日系だとSGXの取引で使っているところが多い。



まだまだフィデッサ、Tora、Metabit、Trading Screenなど興味深いシステムはいっぱいある。



日系証券の多くはフロントシステムは一つのみ。本来はトレーディング・スタイルによってニーズは異なる。ディーラーが好きな道具を自分で選び、ミドル・バックのシステムで集約されて管理される。



そんな時代が来るといいのにね…。



一応、どのシステムがいいとか悪いとかいう気はありません。それぞれが一長一短。ただ様々なベンダーのシステムを知ることは勉強になります。相手がどんな道具を使っているのか?どんな機能を持っているのか?そこから運用のトレンドが見えてきたりするものです。



8月のマーケットフォーラム分科会では、ベンダーさんに協力してもらって、そんな話も聞ける場面を作れたらと思います。

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プロフィール

tetsu219

Author:tetsu219
元証券ディーラーです。
二十数年ディーラーやって、シンガポールにも一時期行ってヘッジファンドを立ち上げてみたりと色々やってきて、とある証券会社でディーリング部長になり、今はシンガポールでヘッジファンドの設立・経営をやっています。

基本仕事ネタです。
更新は気が向いたときだけ(^^;
でもこのブログを通じて運用を志す若い世代の人たちに何か伝えられること、その一助になればと思っています。

初期は限定記事にしていましたが、今は開き直って全部公開にしてますのでお気軽に(笑)

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