【コラム】フィスコ『週刊展望』今週のワンポイントより~オプション取引④
フィスコ『週刊展望』今週のワンポイントより(2001年)
これまでの説明の中で、コールの買い・売り、プットの買い・売りについては解説してきました。それでは複数のオプションを組み合わせた場合、どういったことが出来るのでしょうか?いくつかの例を紹介していきましょう。
ストラドル(売り)
下の図を見て下さい。同じ権利行使価格10000円のコールとプットを両方、同枚数売った場合の損益分岐図になります(※両方ともプレミアムを300円と仮定)。こういったストラテジー(戦略)をストラドルの売りといいます。
この場合、コールとプットのプレミアム(価格)の合計600円分が最大利益となります。また日経平均株価が権利行使価格である10000円を挟んで上下600円以内であれば、損失が発生することはありません。上下どちらにも大きく動くことはない、と考えた場合に有効なポジションとなります。ただし、上下どちらかに大きく動いた場合の損失は無限となります。
ストラドル(買い)
当然、「売り」というからには「買い」もあります。左下のグラフがストラドルの買いというポジションになります。これは上下どちらかに大きく動くだろうと想定した場合に有効なポジションです。損失限定・利益無限ではありますが、相当大きく動いてくれない限りは利益のなかなか生まれないポジションでもあります。
ストラングル(売り)
下のグラフはストラングルの売りと呼ばれる合成ポジションです。先ほどのストラドルでは同一の権利行使価格のコールとプットを使って組成しましたが、この場合はより遠い(アウト・オブ・ザ・マネー)のコールとプットを使って組成します。下の例では権利行使価格10500円のコールをプレミアム100円で売り、9500円のプットを100円で売った形になっています。
当然、現在値より遠い(アウト・オブ・ザ・マネー)のコールとプットですから、その分プレミアムは安くなります。つまり、それだけ最大利益は少なくなるのです(この例では200円)。反面、上下どちらかに動いた場合に損失につながる価格をより遠くにすることが出来るのです。そういった特徴からいえば、あまり動かないだろうと思っていても、あまり自信の持てない時に有効とも言えます。
実際にこういったポジション運営は個人ではなかなか難しいでしょう。しかし、証券ディーラーなどの専門の人はこういったポジションを頻繁に作っています。オプション取引を本当に理解していくために、様々なオプションを組み合わせて、どういった損益分岐図が作れるかどうか試してみて下さい。
これまでの説明の中で、コールの買い・売り、プットの買い・売りについては解説してきました。それでは複数のオプションを組み合わせた場合、どういったことが出来るのでしょうか?いくつかの例を紹介していきましょう。
ストラドル(売り)
下の図を見て下さい。同じ権利行使価格10000円のコールとプットを両方、同枚数売った場合の損益分岐図になります(※両方ともプレミアムを300円と仮定)。こういったストラテジー(戦略)をストラドルの売りといいます。

この場合、コールとプットのプレミアム(価格)の合計600円分が最大利益となります。また日経平均株価が権利行使価格である10000円を挟んで上下600円以内であれば、損失が発生することはありません。上下どちらにも大きく動くことはない、と考えた場合に有効なポジションとなります。ただし、上下どちらかに大きく動いた場合の損失は無限となります。
ストラドル(買い)
当然、「売り」というからには「買い」もあります。左下のグラフがストラドルの買いというポジションになります。これは上下どちらかに大きく動くだろうと想定した場合に有効なポジションです。損失限定・利益無限ではありますが、相当大きく動いてくれない限りは利益のなかなか生まれないポジションでもあります。

ストラングル(売り)
下のグラフはストラングルの売りと呼ばれる合成ポジションです。先ほどのストラドルでは同一の権利行使価格のコールとプットを使って組成しましたが、この場合はより遠い(アウト・オブ・ザ・マネー)のコールとプットを使って組成します。下の例では権利行使価格10500円のコールをプレミアム100円で売り、9500円のプットを100円で売った形になっています。

当然、現在値より遠い(アウト・オブ・ザ・マネー)のコールとプットですから、その分プレミアムは安くなります。つまり、それだけ最大利益は少なくなるのです(この例では200円)。反面、上下どちらかに動いた場合に損失につながる価格をより遠くにすることが出来るのです。そういった特徴からいえば、あまり動かないだろうと思っていても、あまり自信の持てない時に有効とも言えます。
実際にこういったポジション運営は個人ではなかなか難しいでしょう。しかし、証券ディーラーなどの専門の人はこういったポジションを頻繁に作っています。オプション取引を本当に理解していくために、様々なオプションを組み合わせて、どういった損益分岐図が作れるかどうか試してみて下さい。