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【ビジネス】続・「ディーラー」と「トレーダー」

外資系と日系の価値観の違い。
昨日はコンプライアンスについて書きました。

今回は「成功報酬(インセンティブ)」について考えたいと思います。

日系地場証券のインセンティブは幅広く、高いところでは50%を超える会社もあります。

一方で、外資系証券のプロップ・トレーダーは恐らく数%。一桁です(^_^;)

ヘッジファンドはほとんどが20%以下。そうでなければ投資家からお金を集めるなんて無理でしょう。

日系証券に比べて外資系証券のポジションはかなり大きい。だからインセンティブは低くて当たり前…と思っていてはいけません。

地場証券のインセンティブの水準は世界的にみても異常です。運用会社で高いインセンティブを提示出来ているのは知る限り、一社しかありません。

要するにすっごいパフォーマンスが上がっているなら、そのインセンティブは正当化されるのですが、そこが問題(^_^;)

地場証券において、その高インセンティブが運用を制約している面もあるんです。ディーラーの取り分が増えた結果、会社に利益が残らなくなり、そのため損に対して過剰なほど保守的になる。結果、運用が小さくなる。利益が低下するから、保守的に…悪循環です(>_<) そんな規模の小さい運用で、数字も大したことがなければ運用者としての限界は低くなってしまいます。

そしてもう一つ。何故、地場証券のインセンティブだけがそこまで高騰したのかも理解しておく必要があります。

これからはその高インセンティブが維持出来なくなる可能性は少なくありません。
それに不満を感じるかもしれませんが、今の我々の報酬が異常なんだということは知っておかなければなりません。

一方で、損失許容度の低さや運用環境の不自由さは改善されるべきです(会社によって差はありますが)。

ヘッジファンドの世界では、どれだけ大きな規模の資産を運用出来るのかが問われます。資金効率だけなら我々は負けていないのですが…(^_^;)

運用する側にとっても、規模のメリットを追わなければファンドをやるメリットがありません。

だってインセンティブは低いし、コストはかかるし、苦労は多いし…経験者は語るです(笑)

そのためには、「日計り」だけでは話にならない。ヘッジファンドで投資家と向き合うとき、「ストラテジー」「トラック・レコード(出来れば日次)」そこから導かれる「シャープ・レシオ」は必ず突っ込まれます。

ファンドの世界では、運用の規模というのは色んな意味で大きい。損失許容度が大きく変わってきます。▲1%の損といっても、10億の運用資産なら1000万。1000億なら10億ロスっても▲1%です。そしてマネージメント・フィーも一般的な2%なら2000万の年間固定報酬が、20億になるのですから。かといってやみくもに増やせばパフォーマンスは低下する。

これからの時代は、日系証券の運用環境をもっとグローバル・スタンダードに合わせて、運用の多様化やスキルを磨く必要もあります。

外に出て思ったことがあります。稼ぎ方ってこんなに色々あるんだ…ということ。日系証券の中では、かなり色んな運用をやってきたはずの自分ですが、世界は広いです(笑)

若いみんなには広い世界を見て、もっともっとデカくなって欲しい。世界で通用するメジャー級の運用者がいつか日本から出て欲しい。そう思う今日この頃です。

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プロフィール

tetsu219

Author:tetsu219
元証券ディーラーです。
二十数年ディーラーやって、シンガポールにも一時期行ってヘッジファンドを立ち上げてみたりと色々やってきて、とある証券会社でディーリング部長になり、今はシンガポールでヘッジファンドの設立・経営をやっています。

基本仕事ネタです。
更新は気が向いたときだけ(^^;
でもこのブログを通じて運用を志す若い世代の人たちに何か伝えられること、その一助になればと思っています。

初期は限定記事にしていましたが、今は開き直って全部公開にしてますのでお気軽に(笑)

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