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【育成】自分自身の可能性を繋いでいくために

昨夜は我が家にシンガポールメンバーほぼ全員とそのご家族も集まっての忘年会。
ホントいいチームだと思います。
彼らと共に仕事ができることが自分にとっての大きなやりがいでもあります。

チームを引っ張ってくれて来た後輩。
全くの未経験者から始まり、実績を積み上げ、トップディーラーの一人に上り詰めた後輩。
全くの未経験者から始まり、今ではウチのファンドのポートフォリオ・マネージャーとして立派に実績を上げてくれている後輩。
出会ったときはプログラミングなんてしたこともなかったはずなのに、今では自分など足元にも及ばないようなスキルを身につけた後輩。
自分が新人の頃からの知り合いで、自分が最も信頼できると感じている仲間。

マネジメントからマーケティング、オペレーション…様々な業務を背負いながらも高いモチベーションで取り組める原動力が彼らの存在だと思います。

そして自分達の可能性を信じてマーケットと向き合い、取り組んでいる後輩たちが東京や大阪にも沢山います。
一人ひとりが夢を実現し、好きな仕事で充実した道を進んでいってくれることが、マネジメントを担ってきた自分にとっては何よりの喜びです。
昨夜はチームでいい時間を過ごすことができました。


とはいえ、マーケットという厳しい世界。
全員が夢を実現できるというわけでもありません。
どちらかといえば、圧倒的多数の人が志半ばで挫折するのがこの世界でもあります。

自分は30歳台の頃から、次世代の育成ということをずっと意識して仕事に取り組んできました。
自分自身が先輩たちから渡されたバトンを次の世代に渡すこと。
誰かが自分を見つけてくれたように、今度は自分が誰かを見つけてあげる番だと思いながら。
採用するからには、全員に可能性を感じ、それを信じ、成功させてやりたいと思っています。
それでもそれが実を結ぶ人は限られているのが現実です。

沢山の若い人材の育成に取り組んできた中で感じてきたこと、見てきたこと。
重ねてきた残念な思いや、もっと何かしてやれなかったかと感じる後悔。


今、マーケットの世界で「(自らの相場観で戦う)運用」で生きていこうという後輩達に伝えたいこと。

決して”悔い”だけは残さないで欲しい。

経験の少ない自分達には見えていないものもあることを自覚して欲しい。

人の言葉や意見に耳を傾けること。
人との会話の中から”気づき”を得られることもある。

だからこそ一人の世界に閉じこもらないで欲しい。
耳を塞いでしまって損をするのは自分だと気づいて欲しい。

一方で、人の相場観や解釈を鵜呑みにしないで欲しい。
誰かが教えてくれた銘柄をただ盲目的に買うのではなく、それはあくまでもヒントとして受け止め、自分自身の目でそれを再評価することを忘れないで欲しい。

誰かの相場観や根拠を聞いて、自分の目で確かめ、再評価することを忘れないで欲しい。

あくまで自分自身で起きている事実から思考することが土台。そのうえで他者の意見に耳を傾け、異なる意見にはなぜそういう違いが出てくるのか、その人が見ているもの、考えていることを理解する努力を重ねること。その繰り返しによって、自分自身が多角的な見方が出来るようになっていき、その視野が広がる。

リターンばかりを見ず、リスクとしっかり向き合って欲しい。

ポジションを取るということはリスクを取るということであることを自覚して欲しい。
どんな人でも必ず間違いは犯すのだから。
リスクを見ずにリターンばかりに目が行く人は、この世界で長く生き残ることはできない。

強弱のつけ方を知ること。
常にフルスイングで勝負する必要もない。
かといってバットを振ることもできないようでは話にならない。
自らのビューにどの程度の自信が持てているのか。
勝負していい局面なのか。
その見極めをできる視野の広さや俯瞰できる力を身につけること。

「現在の相場を自分は見えていない、分かっていない、合っていない。」
それを自覚することが出来ることも大切なこと。
時には、守りに徹するべき局面もある。

いくら個別銘柄の分析力に優れていても、それだけでは足りない。
相場全体の流れを読み取り、自分なりの相場観をしっかり持てるようになって欲しい。

一見、自分のやり方にはあまり関係がないように見えることでもマーケットは繋がっている。しっかりと政治、経済、市場の仕組みを理解し、点と点を繋げて線にする。線と線を繋げて面にする力を養ってほしい。

ニュースや誰かのコメントを見た時に、自分がよく理解していないこと、疑問を感じたことをそのままにしないで欲しい。「なぜ?」をそのままにせず、自分の腑に落ちるまで調べて理解する努力を怠らないで欲しい。

マーケットの世界では、数えきれないほどの人たちが参加し、それぞれが必死に思考しながらリスクと向き合っている。自分はその中の一人に過ぎないことを自覚して欲しい。

マーケットは自分の思った通りになんて動きはしない。特に自分の都合では…。

”間違っていいんだ”ということを受け入れて欲しい。自分は常に間違える。その前提に立つからこそ、想定外の動きに対して対処(ロスカット)もできる。

人の思考から、答えを教えてもらっている状況では成長はない。
常に自ら思考し、人の思考と時にぶつけ合い、重ね合いしながら、気づきや学びを得ていく。
答えを教えてもらうのではなく、数字やニュース、価格の推移など実際に起きている事象から、今何が起きているのかを理解し、先を予測する力を身に着ける努力を繰り返していく。
その積み重ねでしか、精度は上がっていかない。

リスクのある世界。
勝ち負けのある世界。
不確実な世界。
我々が相手にしているのは、大自然と同じように自分達の予想通りになんか動いてくれないもの。
相場はそんなに簡単なものではないから。
怖さにビビッてちゃ勝負にならないけど、畏れを抱くことは大切なことでもある。

30歳台の頃、自分が直接指導していたときは、何がなんでも全員残してやりたいと思うからこそ、それなりに努力を求めたし、厳しくもしていました。
でもあるとき気づいたこと。
「やらされる努力しか出来ないやつは、結局その先自力で生き残る力を身に着けることはできない。」
それ以来、自分は「やれ」と強制することはしなくなりました。

「自らの意思で努力する者しかそこに辿り着くことはできない。勝ち残りたいという意思の強さとその姿勢は上司がどう評価しようが、マーケットが一番厳しく教えてくれる。若いうち(金額の少ないうちに)に失敗も含めて経験し、そこから学び、自らを磨いていくしかない。」


一方で、努力や才能に恵まれていてもなかなか変われない人もいる。
結局、まだ十分に知識や経験がなく、視野が狭いまま独りよがりにやっていても、なかなか”気づき”も得られず、学びにもつながらない。改善がされないまま、気が付いてみれば退場させられてしまう。
現在の自分がまだ未熟であると知ることからがスタート。
謙虚さや素直さも、効率的に学び、人から吸収していくプロセスでは必要になることもある。
頑固さや生意気さは全然あって構わないけど、意固地になったり、つまらないプライドを持ってしまうこととは紙一重であることを知っておいて欲しい。

ある方とお話したとき、個人投資家の方のニーズで最も大きいのは、手数料ではなく、他者とのコミュニケーション手段や気づきや学びの機会がいかに得られるかであるという話を聞いたことがあります。
ディーリングルーム(今は一部在宅の者もいるけれど)なんて、その機会がかなりある場所のはず。

いくつになっても知らないことなんていくらでもある。
教わるうえでは邪魔なプライドは捨てた方がいい。
自分はそう割り切っています。
結果、自分が成長出来る方がプラスですから。

うまくいっていない時ほど、人との関りを避けてしまうのが人間だったりもしますが、そういうときこそ自ら扉を開いて”気づき”を得る努力が必要なんだと思うのです。

自分の可能性を繋いでいくために。
自分の可能性を最大化するために。
今の自分、これからの自分がどう行動していくべきなのか。
自問自答してみて欲しいと思うのです。
プロフィール

tetsu219

Author:tetsu219
元証券ディーラーです。
二十数年ディーラーやって、シンガポールにも一時期行ってヘッジファンドを立ち上げてみたりと色々やってきて、とある証券会社でディーリング部長になり、今はシンガポールでヘッジファンドの設立・経営をやっています。

基本仕事ネタです。
更新は気が向いたときだけ(^^;
でもこのブログを通じて運用を志す若い世代の人たちに何か伝えられること、その一助になればと思っています。

初期は限定記事にしていましたが、今は開き直って全部公開にしてますのでお気軽に(笑)

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