【マーケット】点と点を繋げて線にする、積み重ねの大切さ
目まぐるしい一週間でした。
・米国中間選挙
・FTXとアラメダの危機と仮想通貨の暴落
・米国CPIと金融市場の急激な反応
それぞれ書こうと思えば、長ったらしいブログを書けるぐらい密な内容と市場の反応でした。
その辺をどれだけ理解し、短期的なマーケットの反応への評価だけではなく、それらが与える中長期的な展望に結び付けていけるか。
一つ一つのニュースや事柄をどれだけ深堀りし、理解を深めたうえで、次の展開の想定へと繋げ、その予測精度を上げていくか。
特に短期的な視点に陥りがちだったり、狭い視野でしか物事を捉えることが出来ていない若い運用者は少なくありません。
こういったニュースがあった、それに対してマーケットはこう動いた…で終わっちゃう?
なんでそういった事象が起きたの?
どうしてマーケットはそういう反応になったの?
そしてこれからどうなるの?
点と点を繋げて線にする。
線と線を繋げて面にする。
面と面を繋げて立体にする。
どれだけ多角的・多面的に自分の理解や想定を拡張していけるかが、将来の予測のうえでは鍵になります。
市場の予想がどうだったのか。
その結果がどうだったのか。
その後の市場の反応はどうだったのか。
なぜそういう反応になったのか。
短期的にはどこまでその反応が続くのか。
なぜそういう反応になったのか。
短期的にはどこまでその反応が続くのか。
では中長期的にはどうなっていくのか。
政治、経済、市場、地政学的リスク、様々なものが繋がっています。
日々の積み重ね、時系列を追って見る力、様々な土台があってはじめて流れが見えてくる。
ここ数年、特に今年は最たるものですが、マクロ的な視点を持てている人の方が優位性が高い環境が続いています。
実際にマクロ系ヘッジファンドのパフォーマンスが絶好調な理由もその辺にあると思います。
リーマンショック以降、国や中央銀行の政策への依存度が高まり、その影響力大きくなってきた市場・経済。
コロナはそれを一気に加速させました。
中央銀行の資産膨張がそれを表しているともいえるでしょう。
そして脱コロナへ。
実際に見ていても、若手は特に短期的な視点、視野狭窄に陥りがちだったりします。
実際に見ていても、若手は特に短期的な視点、視野狭窄に陥りがちだったりします。
誰かのコメントや主観を見聞きして分かったつもりになってるやつも多い。
ニュース、事柄、マーケットの価格、実際に起きている事象から、自分なりの考えを導き出せる力があってはじめてホンモモノです。
誰かのコメントのパクリだったり、人の考えで行動している限り、自分の運用やポジションに本当の意味での覚悟も自信も持つことはできない。
誰かが推奨したから、その銘柄を買う、だけで終わらず、本当にそうなのか?もっと違う視点はないのか?見落としはないのか?
コメンテーターや解説者、そういった人のコメントを鵜呑みにするのではなく、「この人はこれが見えていない」「この人のコメントはアテにしちゃダメだ」と否定できるだけの知識も必要。
以前、若手の育成を直接やっていたときは、「テレビやニュース、情報端末の記事をただ見て鵜呑みにする側でいる限りは素人。お前らはプロにならなきゃいけないんだから、そういったところに取材を受けるぐらいになって初めて一人前だ」と指導していました。
そのためには「なぜ?なに?君」になること。
「これは何?」「なんでこうなるの?」「どうしてそうなるの?」
いくつになっても、どれだけ経験や知識を積み重ねても、世の中には知らないこと分からないことの方が多い。
かえって経験や過去の常識が邪魔になることも多い。そして世の中は常にアップデートされる。
自分自身、いつも自分にそうあれと語り続けているつもりですが、知ったかぶりすることほどもったいないことはない。
分からないこと、知らないことは、どんなに年下であっても教えを請い、学び、理解する。
つまらないプライドはいらない。そういった面ではいくら謙虚であってもいい。
ちょっとうまくいった、ちょっと理解できた程度で分かったような顔する人とか、知ったかぶりする人沢山見てきました。
最近では、自己発信できるツールも沢山ありますしね。それを鵜呑みにしてしまう人も沢山いるのも事実です。
でも深い理解力、知識、洞察力は一朝一夕には身につかない。
ちょっと稼げたぐらいで出来上がったつもりになってしまい、日々の積み重ねを疎かにする者、成長への意欲や知識の習得への渇望、興味を失ってしまう者も少なくありません。
もっと高いポテンシャルがあるのに、そこで満足してしまったら、今がゴールで終わってしまう。
ホンモノになれるのかどうか、夢を実現できるのかどうか、常に自分がその瀬戸際にあるぐらいの気持ちでいて欲しいと思います。実際にやってきた人たちが見れば、薄っぺらいやつはすぐにバレますw
この市場には数えきれないぐらいの人が参加しています。
個人、ディーラー、ポートフォリオマネージャー、ファンドマネージャー、アナリスト、クオンツ、エコノミスト、ストラテジスト、相場解説者…様々な立ち位置で、それぞれが懸命にマーケットと向き合い、知恵比べをしながら市場で戦っている。
楽をするのは自分が満足できるレベルに達してからでいい。
自分の未来にまだ運用者としての可能性や期待値があるなら、そこに貪欲であり続けなければいけない。
せめて若いうちぐらいはハードワークを厭わず、自分の可能性を最大化することに全力であって欲しいと願っています。
この世界でリスクを取るなら、年収一千万や二千万程度で満足されたんではもったいない。
自分の未来のためにこそ、今の自分に厳しくあって欲しいと願います。
自分が知る一流のプレーヤー達は、それぞれ才に恵まれただけではなく、自分に厳しく努力を厭わない人達ばかりでした。
今、ここにいる若手たちの未来に誰よりも期待するべきなのが、その上司であり、指導を担当する立場の人間があるべき姿だと思っています。
今、ここにいる若手たちの未来に誰よりも期待するべきなのが、その上司であり、指導を担当する立場の人間があるべき姿だと思っています。
まぁまぁ悩ませられることもありますけどね…w
それも含めての先輩であり、上司でしょう。その先輩や上司が信じ、期待している以上に、彼らには自分自身の可能性や未来に対して貪欲であってほしいと願っています。
来週月曜日から、毎週朝に諸々のディスカッションを自分が直接若手と行う時間を作ることにしました。
市場の話題やその週見ておくべきポイント、全体の流れの中での現在値など。
市場の話題やその週見ておくべきポイント、全体の流れの中での現在値など。
シンガポールは日本と一時間時差あるし、毎朝オペレーションとかやってたりもするし、まぁまぁ大変なんですけどね(^^;
厳しいことを言うからには、こっちもそれ以上に自分に厳しくやってみせないとw
彼らがしっかりそれに応えてくれることを信じて。