【トレード】入口と出口(EntryとExit)
ポジションを取るとき、初心者には「上がりそうだから買う」「下がりそうだから売る」という考えに留まってしまう場合が多く見られます。雰囲気でやってしまっている場合ですね。
ごく稀にいる天才的な勝負勘の持ち主であれば、それでもなんとかなっちゃう場合もあるのですが、それだけで終わっている人の場合、ロスカットが出来ない、利食いのタイミングが難しいということに繋がっていきます。要するに「入口」だけ見ていて、「出口」を見ていないケースです。
なんで上がりそう、下がりそうと思ったのか、その根拠を振り返ってみてください。
その根拠に基づいて「いくらぐらいまで上がるのか」「いくらぐらいまで下がるのか」という期待値を考えてみてください。
そこまで考えて初めて期待リターンが見えてきます。
当然、ロスカットすべきラインはその期待リターンを下回っている必要があります。1のリターンを取りにいくのに1のリスクを取っていたのでは五分五分の勝負に過ぎませんから。
例えば、1000円の株価が1400円ぐらいまで上がることを期待し、800円をロスカットとした場合。
400円の期待リターンを取りにいくために200円のリスクを許容することになります。これならばリスクとリターンとしては勝負する価値が見いだせるでしょう。
ロスカットが苦手な人だけではなく、利食いのタイミングが分からない、あとは買いそびれや売りそびれにおいてもその出口に対する想定不足が大きく影響します。
1000円の株価のときに買いたいと思っていた銘柄が買いそびれた結果、1100円まで上昇してしまった。
「あのとき買っていれば」と感じてしまうのは当然です。
損をしたわけでもないのに損した気持ちになる。
そしてさらに上昇していくとイライラしてしまって、見ないようにすればいいのについつい見てしまう。
結果、最後に我慢しきれず高値掴んで終わってしまう…なんてこともよくある話(自分も若い頃にはよくやらかしましたw)。
もし出口を想定していて、1400円までは上がると考えていた場合、まだ300円の上値余地がある。
ただすでに株価はある程度上昇してしまって期待リターンとリスクのバランスが悪くなってしまった。ロスカットラインを800円とするならば、300円の期待リターンに対して300円のリスクなのでうまみがある状態ではなくなっている。ただ「買いそびれた」という気持ちを引きずった結果、最後の最後で我慢しきれずに手を出すような羽目になり、タイミングが狂い始めると、それはそれで「自分以上にへたくそなやついるんだろうか?」と思いたくなるような最悪なトレーディングをやってしまうこともあるものです。リスクとリターンのバランスが悪くなった以上、見送るというのも一つの選択です。
どうしても割り切れない場合には、リスク量(金額)を減らしてポジション取ってみるというのも気持ちをすっきりさせるためには一つのやり方でしょう。
もし割り切れるなら、次のタイミングを待つ。そこで自分に言い聞かせて欲しいのは「相場は逃げない」ということです。少なくとも自分の見通しが当たっていたことは確認できているんですから、焦る必要はないんです。必ず次の機会が巡ってきます。
どうしても割り切れない場合には、リスク量(金額)を減らしてポジション取ってみるというのも気持ちをすっきりさせるためには一つのやり方でしょう。
もし割り切れるなら、次のタイミングを待つ。そこで自分に言い聞かせて欲しいのは「相場は逃げない」ということです。少なくとも自分の見通しが当たっていたことは確認できているんですから、焦る必要はないんです。必ず次の機会が巡ってきます。
「今回はタイミングを逸してしまったけれど、自分の見方・考え方は合っていた。次のタイミングを逃さないためにどうするか。」
割り切って次を考えること。過ぎたことを引きずってしまうことはトレーディングにおいてはなんのプラスにもなりません。常に相場と自分を客観視し、主観や感情に引きずられないことが一番大切です。
相場は自分の都合では動いてくれない。自分の気持ちや都合なんて誰も気にはしてくれないですから。
ポジションを取る=リスクを取る行為です。
タイミングってとても大事なものでもあります。
企業分析だけしっかり出来ていても、株価の水準やタイミング、マクロ環境の変化や相場の流れ、様々な要素を考慮していかなければ、効率的な運用ってなかなかできません。
企業分析だけしっかり出来ていても、株価の水準やタイミング、マクロ環境の変化や相場の流れ、様々な要素を考慮していかなければ、効率的な運用ってなかなかできません。
入口だけを見てリスクを取りがちな人は、出来るだけリスクを取る前に出口を想像する意識を持ってみてください。
もちろん根拠とそれに基づく合理的な期待値を考えることが大事です。
中には「大化け」という安直な期待だけをしてしまう人もいます。
そんなにしょっちゅう大化け銘柄に当たることが出来ますか?
結果、損益の出入りばっかり大きくて、長い目で見ると大したリターンが残っていない…なんてことになっていませんか?
結果、損益の出入りばっかり大きくて、長い目で見ると大したリターンが残っていない…なんてことになっていませんか?
長いこと相場の世界で生き抜いていくためには、前のブログでも書いたように合理性と再現性が重要です。
ロスカットが苦手な人、利食いタイミングがよく分からない人、買いそびれや売りそびれが原因でせっかく読みは当たっていたのに売買タイミングが悪くなってしまう人…。
多くの場合が「出口(Exit)」への想定不足が原因だったりします。
出口を考えるときの根拠は、ファンダメンタルズに基づいたものであっても、テクニカル分析などに拠るものでも構わないと思います。再現性があるものであり、運用の目的に合わせた合理的なものであるならば…です。
あとはしっかり確率の勝負に持ち込むこと。
間違えることがある世界で戦う以上、これは鉄則です。分散は銘柄の分散、期間を分散、回数の分散でもやり方は色々あります。
あとはしっかり確率の勝負に持ち込むこと。
間違えることがある世界で戦う以上、これは鉄則です。分散は銘柄の分散、期間を分散、回数の分散でもやり方は色々あります。
極端な銘柄集中や、一発勝負に賭けるのは、うまくいけば大きく稼げる可能性はあるかもしれませんが、結果としてほとんどの場合、運用ではなくギャンブルにしてしまいます。
「相場は危険」「相場はギャンブル」
と決めつける多くの人は、自分でそういったリスクの取り方をして「相場をギャンブル」にしてしまっているケースがほとんどでしょう。
分散による確率の勝負がしっかりと出来ていること。
分散による確率の勝負がしっかりと出来ていること。
アプローチや考え方、投資哲学がしっかりした(合理的な)ものであること(再現性がある)。
それが出来ていれば、きっと「ギャンブル」ではない「運用」が出来るようになるはずです。