【回想録】動き始めた夢…2
とんだトラブルに巻き込まれながらも、まずまずのスタートを切れてホッとしたのも束の間…。
運用開始間もないある日の引け後のことだった。
仲間の一人が
『すいません。やっちゃいました。』
▲800万ぐらいだったろうか。ファンドはいきなり水面下に沈みこんだ。
しかし、水面下といっても知れた額。
この程度なら焦らなければすぐにリカバリー出来る。
『しゃあないよ。焦らずにいこうな!』
と声をかけて気を取り直す。
ところが、彼の運用はその後も不安定な状況が続いてしまった。
というより日々での勝率は彼が一番良かった。
にも関わらず、一度のロスがかなり大きく、結果としてファンドの成績はマイナスが先行する形に陥っていく。
『取り返さなきゃ。』
自分にも焦りが生まれつつあった。
しかし、かえってそれでリズムが狂う。
自分自身でこれぐらいまで稼げたら、ここまでリスクを増やそう…などと皮算用していたものが一気に崩れ、無理に大きく張ったりして、自分自身も一進一退の状態に陥った。
元々、勝率は決して高くはないが、勝つときは大きな利益を上げてきた彼。その彼が不調な時は自分たちがカバーしなければいけない。
しかし、自分も長いブランクの後で十分に戦える状態まで戻せずにいた。
歯車が狂い始める。
3人のプレーヤーそれぞれのリスクの取り方にあまりにも差があった。
バランスが悪いのはハッキリとしていた。
しかし、それに対して自分はアクションを取れなかった。
それぞれが十分過ぎる実績を持ち、経験も十分で名が通ったディーラー。
いちいち口を出すべきではない…そう思っていた。
後になれば、もっと早くハッキリとしたリスク基準を示すべきだったかもしれない。
ただ投資家とは一人5000万円までの損失は許容してもらっていた。
まだ焦るようなレベルではなかったし、リズムさえ掴めば、すぐに取り返せる損失に過ぎなかった。
我々の夢の前に、少しずつ暗雲が立ち込めはじめていた。
運用開始間もないある日の引け後のことだった。
仲間の一人が
『すいません。やっちゃいました。』
▲800万ぐらいだったろうか。ファンドはいきなり水面下に沈みこんだ。
しかし、水面下といっても知れた額。
この程度なら焦らなければすぐにリカバリー出来る。
『しゃあないよ。焦らずにいこうな!』
と声をかけて気を取り直す。
ところが、彼の運用はその後も不安定な状況が続いてしまった。
というより日々での勝率は彼が一番良かった。
にも関わらず、一度のロスがかなり大きく、結果としてファンドの成績はマイナスが先行する形に陥っていく。
『取り返さなきゃ。』
自分にも焦りが生まれつつあった。
しかし、かえってそれでリズムが狂う。
自分自身でこれぐらいまで稼げたら、ここまでリスクを増やそう…などと皮算用していたものが一気に崩れ、無理に大きく張ったりして、自分自身も一進一退の状態に陥った。
元々、勝率は決して高くはないが、勝つときは大きな利益を上げてきた彼。その彼が不調な時は自分たちがカバーしなければいけない。
しかし、自分も長いブランクの後で十分に戦える状態まで戻せずにいた。
歯車が狂い始める。
3人のプレーヤーそれぞれのリスクの取り方にあまりにも差があった。
バランスが悪いのはハッキリとしていた。
しかし、それに対して自分はアクションを取れなかった。
それぞれが十分過ぎる実績を持ち、経験も十分で名が通ったディーラー。
いちいち口を出すべきではない…そう思っていた。
後になれば、もっと早くハッキリとしたリスク基準を示すべきだったかもしれない。
ただ投資家とは一人5000万円までの損失は許容してもらっていた。
まだ焦るようなレベルではなかったし、リズムさえ掴めば、すぐに取り返せる損失に過ぎなかった。
我々の夢の前に、少しずつ暗雲が立ち込めはじめていた。