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【採用育成】自らの可能性を高めるために

山和証券との共同プロジェクトである「PM(ポートフォリオマネージャー)育成コース」での募集に連日お申し込みをいただいているようです。

運用者としての未来を志す方がそれだけいるということを嬉しく思います。

一人一人のエントリーを関係者でしっかりと拝見し、丁寧に議論を重ねながら次のステップに進んでいければと思います。募集枠には限りがありますので、定員に達し次第、募集を打ち切る場合がありますので予めご了承ください。

なおエントリーフォームで申し込みする際に「志望動機」やアピールポイントなどは出来るだけしっかり書いていただけたらと思います。
申し込みが多数に上るため、次の書類選考および面接に進んでいただくにあたっても、エントリーの内容を精査させていただいております。

山和証券採用情報
https://www.yamawa-sec.co.jp/recruit/dealing/application_requirements/

もう30年近くも昔の話になりますが…

自分にも新卒のときがありました。
自分は運用者を志すどころか、成績は落ちこぼれといっていいレベルでしたし、証券会社には入れたものの、「ディーリング」という業務のこともよく分かっていないような状態でした。
ただ内定をいただいてから、必死に株や金融の本を読み漁り、知識を身につけていきました。

ただそれだけです。
当時の会社の人事部が入社前に主催し、内定者を対象とした「株式投資コンテスト」でも普通の結果でした。
でもその銘柄選別理由をしっかりと書いたことで、「この子はよく勉強している」と自分を見つけてくれた方がいました。
たまたまそのタイミングでデリバティブチームのヘッドが新人を欲しがっていたこともあり、自分にチャンスを与えてもらいました。

初めてトレードしたとき。
発注ボタンを押す瞬間の緊張感。
損益の動きで感じるプレッシャー。

「やばい、ムチャクチャ面白い。」

そこから必死で勉強し、マーケットと夢中で向き合い、経験と実績を積み上げていきました。

「蜘蛛の糸」
だったんだろうと思います。

何もなかった自分を見つけてくれてチャンスを与えてくれた人がいた。
だからこそ自分はこのエキサイティングな世界に挑戦できることができた。

自分がプレーヤーだった頃から、「先輩たちから自分が渡してもらったバトンを次の世代に渡す」ことをずっと自分自身の責務の一つだと思いながら、NPO立ち上げたり、自身でも後輩の採用や育成に取り組み続けてきました。まぁちょっと変わり者かもしれませんが…。
これまで何人もの後輩に出会い、彼らの何人かは今でもディーラーとして、ヘッジファンドのPMとして活躍してくれています。
運用の世界を志す一人でも多くの人材に、自分が与えてもらった機会を返していきたいと思っています。その思いは今でも変わることはありません。
地場証券のディーラーという目標しか作ってあげられなかったこれまでと違い、シンガポールでYamawa Asset Managementという運用会社を立ち上げ、後輩達とここまで取り組んできたからこそ、もう一つの目標として「ヘッジファンドのPMを目指すこと」を示すことができるようになりました。

ただ残念ながら、席は限られています。
またそのチャンスを手にしたところからが「困難な道のり」のスタートです。

ディーラーになること。
ヘッジファンドのPMになること。

これはゴールではありません。
あくまでもスタートです。
そこで成功してみせてこそ、なった甲斐があるというものでしょう。

しかし、どんなに優秀な人材であっても、何度も失敗したり、間違えたりするのがこの世界です。
常にリスクと向き合いながら、結果を出していかなければならない。
10人チャレンジして、1人、2人残れるかどうか…それぐらい厳しい世界でもあります。

これまでずいぶん沢山の後輩達と出会い、そういう機会を作ってきました。
とても期待していた人材であっても、急ぎ過ぎて転んでしまったり、あえて困難な道を進んでしまったり、何人も道半ばで諦めていくことになった姿も見てきました。
経験豊富な人でも、マーケットの変化に対応しきれずに姿を消していく人もいます。
本人が一番悔しかったと思いますが、マネジメントとしてもとても辛いことです。
そんな姿を見たくて採用するわけではありませんから。
道半ばで離れることになった後輩達には胸を張って次の道に進んで欲しいと願っています。
そしてここで取り組んだ経験の中から、何か一つでもプラスになるものを得てくれたらと思います。

少しでも成功する確率を上げるために、
やらされる努力や勉強ではなく、自分の未来のための努力と勉強をしてほしい。
また「教えてもらう」という受け身ではなく、自分の可能性に貪欲になってください。
全ては自分の可能性と未来に繋がっていくのですから。

授業料を払って学ぶ「学校」ではありません。
最低限でも給料をもらいながら、未来の可能性を信じてリスクを付与してもらい、その育成のために多くの上司や先輩が時間を割いてくれています。

採用さえしてもらえば、
あとは教えてもらえる。
勝ち方を教えてもらえる。
成功まで導いてもらえる。
と誤解しないでください。

席に座ってマーケットと向き合って自己完結で一日を終えるのではなく、少しでも多くの人から知識や経験の欠片を吸収してください。自ら動かなければ、得られるものはありません。

知識や経験が乏しい状況でできる判断が最適解である可能性はそれほど高くありません。
今の自分には不足しているものが沢山あることを自覚し、学び、吸収することも大切です。

自分も若手の頃、その会社のディーリング部でトップディーラーとして高い実績を上げていた先輩のところも毎日のように引け後に押しかけては知識や考え方を吸収しようとしていました。
「与えてもらう」ではなく「掴み取る」という姿勢でいてください。

誰かに言われなければ行動できない、考えられない人、また誰かのコピーであっても限界があります。将来、マーケットが大きく変化したとき、経験がないような状況が起きた時に、自ら考え、対応することはできないでしょう。

かといって経験も知識も乏しい状況の中で、独りよがりな取り組みをしていてもなかなかうまくはいかないでしょう。
他人から学ぶ素直さや謙虚さと、自らの可能性や未来への貪欲さ。
環境を活かし、より成功する確率を上げるためにはそういったバランスも必要です。

成功も失敗も含めて、経験を積んでいってほしいと思います。
運用資産額が大きくなってから失敗するよりは、小さい失敗を経験しながら、マーケットの怖さ、リスクとの向き合い方を身につけて(思い知って)欲しいと思います。
「負け方」というのは、とても大事なものであるにも関わらず、どんなに経験豊富な人でも容易には判断できないものです。

それがこの育成プロセスにおける大事なところでもあります(実際のマーケットで運用経験を積み、結果を残してきた人材を次のステージに送り出す)。
どんなに知識や経験を積んでもなお、マーケットというのは掴みどころのない困難な相手です。
だからこそ面白いんです。
だからこそ怖さを知る必要もあるんです。

会社のお金、投資家のお金を預かってリスクを取る以上、プロとしての自覚と誇りを持って運用の仕事と向き合って欲しいと思います。信頼される運用者になって欲しいと願っています。

採用する以上、一人残らず成功して欲しいと願って採用します。
でも自分自身の未来の可能性をどこまで高めていけるかは自分次第です。
そのことは忘れないでください。


プロフィール

tetsu219

Author:tetsu219
元証券ディーラーです。
二十数年ディーラーやって、シンガポールにも一時期行ってヘッジファンドを立ち上げてみたりと色々やってきて、とある証券会社でディーリング部長になり、今はシンガポールでヘッジファンドの設立・経営をやっています。

基本仕事ネタです。
更新は気が向いたときだけ(^^;
でもこのブログを通じて運用を志す若い世代の人たちに何か伝えられること、その一助になればと思っています。

初期は限定記事にしていましたが、今は開き直って全部公開にしてますのでお気軽に(笑)

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