【マーケット】トイレットペーパーと大衆心理
市場がパニック的な様相を呈してきた。
なんかトイレットペーパーがなくなってパニックになるのと一緒。
合理的な人は、「ウイルス感染拡大でトイレットペーパーがなくなるなんておかしい」と思う。
だから買いだめにも走らず、静観する。
でも不安を感じた人たち、冷静さを失った人たちの行動はそうはならず、不安から生活必需品の確保と買いだめに走る。
結果、在庫が枯渇し、冷静であった人たちまでが焦りはじめてパニックになる。
日本の場合は、Twitterなどでのフェイクが流れたことなども拍車をかけたようだが、危機的な状況に陥り、家から出られなくなるかもしれないと不安を感じると生活必需品を確保に走る。大衆心理・行動としては過去にも何度か起きた現象だし、今回においても香港やシンガポールでは先んじてそれが発生している。少なくともそこに大衆行動によって何が起きるかはヒントがあったはず。
合理的に考えたら「おかしいだろ」と思うことが、大衆が不安を感じ、そう行動することで発生する。
冷静だったはずの人が、結果として最後にパニックに巻き込まれる。
こういうとき過去から学び、非合理的であっても、そういった事象が起こりえると想定して動けるかどうかが大事。
「おかしいだろ」と思っても、それが起きてしまっている以上、対処しなければならなくなるのだから。そうなってもパンクしない程度にリスクをヘッジしておくこと。
そういうことが起きるかもしれないと想定し、トイレットペーパーを買い溜めというよりは、少し多めにストックしておくぐらいのことをしておく。その余裕が巻き込まれるリスクから自分を守る。
大衆心理・行動に巻き込まれて、致命的なダメージを負わないためには必要な自衛手段。周囲が何も不安を感じていないような段階で余裕を作るからこそ、それが起き始めたときには冷静に判断し、行動できる。
常に正しいことが通るわけではなく、人が冷静さを失ったとき、正しくないことが多々起きるものだということを知る。そのときにどう身を守るかを考えて先手を打てるかどうかが、リスクとの向き合い方としては大事なことなんだと思う。