【雑感】新型コロナウイルスについて
ここしばらく関連のニュースを出来るだけフォローしている。
パニックになる必要もないが、その危険性は十分に理解し、最悪の場合に備えておく必要があると思うから。
米国でのインフルエンザの死者数が8200人にも上っているという記事があった。
感染者数は1500万人にも上るそうだ。
その記事がどれだけ正しいデータに基づいているかは分からないけれど、インフルエンザも十分に怖い。
「死者数がインフルエンザよりも少ないから、新型コロナウイルスはそんなに怖がることはない」
「SARS・MERSよりも致死率が低いから、新型コロナウイルスはそんなに怖がることはない」
安心させるためなのか、パニックを起こさず、冷静に対処させるためなのか、そういうコメントも多くみかける。
ただWSJの記事によれば、今回の新型コロナウイルスは、一部のインフルエンザよりも感染力は高いそうだ。
「感染者は平均2.6人にウイルスをうつしている。世界保健機関(WHO)は先週、初期の兆候として、これが1.4~2.5人だと発表している。この率は一部のインフルエンザウイルスより高い」
そして2%とも3%とも言われている致死率は、インフルエンザの致死率よりもはるかに高い。
SARS・MARS並みに感染拡大を抑制できるなら、確かにそれほど心配することない…のかもしれないが、インフルエンザ並に感染が拡大してしまったら、死者数はその比では済まなくなる。
大事なことは、感染拡大をどこまで抑え込めるか。
各国も後手に回っている印象もあるが、危機感を持って対応を進め始めてはいる。
まずはその対応状況と、感染拡大の推移をしっかりとモニターして、国民や市民、従業員や家族をどう守るかを考えることが大事だろう。
マネジメントを預かる立場にある者として、従業員の安全・安心、業務の継続性を確保すること、顧客にきちんと対応していると説明できるだけの体制を構築することは、当然の「責任」なのだから。
ある程度、健康で抵抗力のある人は、軽微な症状で済むかもしれない。
でもその人が、自分は大丈夫だからとウイルスをまき散らせば、抵抗力の弱い方の命に関わることにつながる。
必要以上に怖がる必要もない。けれど人口の規模で東京に匹敵する都市が封鎖されたという現実は直視しておくべきだろう。
それを世界各国に広げることがないように、見えない敵(ウイルス)の侵入を許さないように、それをまき散らさないように、国・企業・組織・個人が強い意志を持って対応することが必要だ。
「法的根拠がない」「そういう規定がない」
そりゃそうだろう。パンデミック・リスクを想定して、そのルール自体は作られていないのだから。
非常時に、平時の規定を根拠にしか動けず、判断ができないのならば、危機対応なんて出来はしない。
こういうときこそ「大丈夫だろう」ではなく、大変な事態になるシナリオも頭に入れたうえで、様々な備えをしておくことが大切だ。