【トレード】ディーラーって若くなければやれない?
「ディーラーって若くないとできない仕事ですよね。」
という言葉や質問をされることがあります。
自分はそうは思いません。
年配の方でも立派に一線で戦っていらっしゃる方もいますし、年齢がどうのこうのというのとは別の問題なのだと思っています。
「成功体験」が邪魔をするのだと思っています。
うまくいっていたやり方・手法。
それであれだけ儲かったという体験。
それが「変化」を受け入れ、自分のやり方・手法を変えることを阻害するのだと思います。
市場は変化します。
場立ちがいた頃、日経平均先物と日経平均採用225銘柄との間での裁定取引は中小証券も含めて活発に行われていました。
自分がこの世界に入る前には裁定取引で数百円のサヤが抜けたなんてこともあったそうです。
それがシステム化され、高速化され、裁定取引は(一般信用取引で貸し出すための)株の在庫を確保する手段となり、中小証券はほぼ全て撤退し(90年代後半)、今や外資系や大手、銀行系だけが裁定取引をしています。
場立ちがいた頃、場電と呼ばれる電話回線を通じて本社にいる発注担当者が受け取った注文を口頭で伝え、それを場電担当者が手サインで場立ちに伝え、才取会員である実栄証券(自分がこの世界に入った頃はすでに一社に統合されていた)が他の注文との付け合せを行い、注文が成立する。それを場立ちが手サインで場電に伝え、それを場電が本社に伝える。顧客注文であればそこからさらに営業担当者に連絡がいき、その担当者から顧客に約定内容が伝えられる。
それが今やミリ秒、マイクロ秒、ナノ秒と目にも止まらぬスピードで発注から約定までが完了する時代になりました(瞬きのスピードが100~150ミリ秒)。
そういった時代の変化、環境の変化は相場を変えていきます。
新しい時代、テクノロジーの産物がHFT(超高頻度取引)といえるでしょう。
そんな「相場の変化」に適応していくためには、自分のトレードのやり方・手法を変えていかなければならないはず。
必ずというわけではありませんが、環境依存度が高いトレード手法であればあるほど環境変化には適応させなければならないはずです。
直近であれば「呼値適正化」もそうでしょう。
それらの対象銘柄を得意としていた日計りディーラーも悪戦苦闘しているはずです。
そして地場証券が得意としていた「日計り」「板張り」「一カイ二ヤリ」はHFTと真っ向からぶつかる手法。
市場の高速化(処理速度の向上、コロケーションやプロキシミティ)は機械に優位をもたらし、同じような瞬間的な取引を得意とする人間を苦しめました。
本来ならばそういった「相場の変化」に対して、トレード手法を変えていかなければならないのですが、過去にそれで大きく稼げていた自分がいるとなかなか変えることが出来なくなります。
見るべきものも変わるし、考え方やタイミング…ある意味まったく別の思考に切り替えなければなりません。
それには多大な努力も必要になるし、過去の成功体験が邪魔をすることも多い。
年を取ると頭が固くなる、億劫になるというのが生物学的に証明されるものならば確かに年配の人ほど適応能力は落ちていくのかもしれません。
でも自分のトレード手法をその時々の時代にマッチしたやり方にアジャストできる人ならば、高年齢だろうが、ベテランだろうが戦えると思うのです。
なので「ディーラーって若くなければやれないですよね?」という標題の問いには「否」と答えるようにしています。
という言葉や質問をされることがあります。
自分はそうは思いません。
年配の方でも立派に一線で戦っていらっしゃる方もいますし、年齢がどうのこうのというのとは別の問題なのだと思っています。
「成功体験」が邪魔をするのだと思っています。
うまくいっていたやり方・手法。
それであれだけ儲かったという体験。
それが「変化」を受け入れ、自分のやり方・手法を変えることを阻害するのだと思います。
市場は変化します。
場立ちがいた頃、日経平均先物と日経平均採用225銘柄との間での裁定取引は中小証券も含めて活発に行われていました。
自分がこの世界に入る前には裁定取引で数百円のサヤが抜けたなんてこともあったそうです。
それがシステム化され、高速化され、裁定取引は(一般信用取引で貸し出すための)株の在庫を確保する手段となり、中小証券はほぼ全て撤退し(90年代後半)、今や外資系や大手、銀行系だけが裁定取引をしています。
場立ちがいた頃、場電と呼ばれる電話回線を通じて本社にいる発注担当者が受け取った注文を口頭で伝え、それを場電担当者が手サインで場立ちに伝え、才取会員である実栄証券(自分がこの世界に入った頃はすでに一社に統合されていた)が他の注文との付け合せを行い、注文が成立する。それを場立ちが手サインで場電に伝え、それを場電が本社に伝える。顧客注文であればそこからさらに営業担当者に連絡がいき、その担当者から顧客に約定内容が伝えられる。
それが今やミリ秒、マイクロ秒、ナノ秒と目にも止まらぬスピードで発注から約定までが完了する時代になりました(瞬きのスピードが100~150ミリ秒)。
そういった時代の変化、環境の変化は相場を変えていきます。
新しい時代、テクノロジーの産物がHFT(超高頻度取引)といえるでしょう。
そんな「相場の変化」に適応していくためには、自分のトレードのやり方・手法を変えていかなければならないはず。
必ずというわけではありませんが、環境依存度が高いトレード手法であればあるほど環境変化には適応させなければならないはずです。
直近であれば「呼値適正化」もそうでしょう。
それらの対象銘柄を得意としていた日計りディーラーも悪戦苦闘しているはずです。
そして地場証券が得意としていた「日計り」「板張り」「一カイ二ヤリ」はHFTと真っ向からぶつかる手法。
市場の高速化(処理速度の向上、コロケーションやプロキシミティ)は機械に優位をもたらし、同じような瞬間的な取引を得意とする人間を苦しめました。
本来ならばそういった「相場の変化」に対して、トレード手法を変えていかなければならないのですが、過去にそれで大きく稼げていた自分がいるとなかなか変えることが出来なくなります。
見るべきものも変わるし、考え方やタイミング…ある意味まったく別の思考に切り替えなければなりません。
それには多大な努力も必要になるし、過去の成功体験が邪魔をすることも多い。
年を取ると頭が固くなる、億劫になるというのが生物学的に証明されるものならば確かに年配の人ほど適応能力は落ちていくのかもしれません。
でも自分のトレード手法をその時々の時代にマッチしたやり方にアジャストできる人ならば、高年齢だろうが、ベテランだろうが戦えると思うのです。
なので「ディーラーって若くなければやれないですよね?」という標題の問いには「否」と答えるようにしています。