【相場雑感】強いんだけどねぇ(^_^;)
あまりの歪みの強さに呆れ果てる上昇の仕方。
11月8日を起点とした上昇を主要指数、東証33業種、規模別指数でランキングを作成してみた。
日経平均株価の上昇率は12.58%と38指数中5番目に位置している。
それを上回っているのは保険、紙パ、情報通信(ソフトバンクの寄与が大きい)、電気機器のみ。
同じ主要指数でも東証株価指数(TOPIX)の上昇率は7.37%にとどまっている(21位)。
規模別指数との比較でみると全ての指数を日経平均株価が上回っている状態だ。
ここまで極端な状況は過去あまり見た覚えがない。
日経平均先物への偏った買い→裁定買いという構図での上昇。
裁定残は11月8日3兆3578億円→11月29日には4兆2296億円まで膨れ上がった。
メジャーSQで波乱の寄り付きとなったのはその裁定残(ポジション)をいったん減らそうという動きがあったためだろう(裁定業者にとってはいくら売っても先物を同じSQ値で買い戻せるのでノーリスク)。
そこでいったんは3兆5938億円まで裁定残高は減少。
恐らくこの二日間の急伸でまた増え始めていると思われる。
この裁定残高の動きに見られるようにかなり市場は日経平均先物の偏った買いに引っ張り上げられている印象が強い。
TOPIXの上値の重さは年金など国内機関投資家を中心とした売りが出るためだろう(年金は上がれば売り下がれば買いのパターンが多い)。
新興市場の重さは個人投資家を中心とした税制優遇廃止を前にした売りだろう。
物色に広がりが見られず、循環物色の動きもそれほど感じられない。
今日も日経平均株価が271.42円高と大幅上昇になったにも関わらず、一時は値下り銘柄数が値上り銘柄数を上回ってしまうような状態だった。
先物を中心とした偏った買い方、投機的とすら感じる上げ方に危うさを感じる上昇相場。
恐らく先物の上昇をみて現物株を買っていてもそれほど儲からない、一歩間違えるとやられかねない相場。
誰が買っているのやら…。
何で買っているのやら…。
ぜひ聞いてみたいところだが、結局のところ買う人がいる以上はなんとかしてついていくしかないのだけれど(笑)