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【相場雑感】正念場



しがないディーラーのブログ


株式市場はいったん反発に転じたものの、ドル円が再度95円台に


入るなどまだ不安定な状況が続いている。

今日は再度13000円を割り込む場面もありそうだ。



添付のチャートは日経平均株価、国債先物、ドル円。



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線が引いてあるところが黒田日銀による異次元緩和発表時の水準。

... 日経平均株価は12000円台、ドル円は93円前後が発射地点と

なっており、この水準を割り込んでしまうと「異次元緩和は短期的

なバブルを生み出したものの、株も為替もイッテコイ、債券市場は

大幅に下落し、市場が混乱しただけ」と言われかねない。



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ここで踏みとどまり、値固めをしたうえで第三の矢による規制緩和

・経済活性化が功を奏する形で再度現実買いのサイクルへというの

がメイン・シナリオとは考えるが、それが失望に変わるとき市場に

大きな歪みをもたらしただけに終わってしまうだろう。



いくら日銀といえども市場を力ずくでコントロールすることは出来

ない。

大きく歪み不安定化するそれぞれの市場。

正念場といえる水準での攻防は続く。

【相場雑感】テクニカル指標って

おはようございます。

さすが米国株式市場ですね。
NYダウは200ドルを超える上昇。

朝、起きてみれば日経平均先物も13200円前後まで上昇。一時、94円台まで突っ込んでいた為替も97円台に戻してます。

とりあえず日経平均株価は100日移動平均線、雲の下限で下げ止まったとみていいのかな。

テクニカル分析って自分は大事にしています。かつてはフィスコさんの週報でテクニカル分析講座を連載していたぐらいですから(^_^;)

テクニカル分析は値動きに振り回されて感情的になりがちなものをより客観視するための道具だと思うのです。
市場の水準を推し量る一つのモノサシというところでしょうか。

このテクニカルが当たる、外れるではなく、一つの目安としてそこにポイントがあり、それを見ている人が多ければ多いほどそこはサポートとしてより強化される。

テクニカル分析を盲信するのも間違い、テクニカル分析なんて無意味とハナから検証もせずに否定するのも間違い。

自分は一通り主要なテクニカル分析について10年以上のバックテストを行ってきました。
それぞれのテクニカル分析には長所・短所があります。
それらを理解したうえで道具として使いこなすこと。

例えば温度を計るのにモノサシではなく温度計を使うのは当たり前ですよね。
道具の使い方もロクに知らずに使ってもそれは意味を持たない。
100mの距離を計るのに30cmモノサシを使っても意味はない。

自分の運用指針やトレーディング・ターム、許容リスクと期待リターン、そういったものに合わせて道具を選ぶことが必要です。

そのためにはそれぞれの特徴を理解すること。
それが最初の一歩です。

【相場雑感】相場を楽しもう♪

ここにきて下げ始めた理由がアレコレと言われているけど…。



急落のきっかけは中国の経済指標の悪化、そして今度は米国の金融

緩和の出口が近づいていること…etc。

一見なるほどね、と思わせるようなものもあるけど、個人的にはど

れをとってもとってつけたような理由にしか感じられない。

だってそんなもの上昇過程では散々無視してきたことばかりだから



米国の金融緩和に終わりが見え始めたことが要因ならなぜ日本株の

方が下がり、円高になるのか?おかしいでしょ。



相場の根本は「需給」。

日経平均はまだまだ上がる。2万円だ、バブル超えだと散々煽って

リスク軽視で素人にまで株を買わせるような状態がそもそもやり過

ぎたのだと思う。

自分はバブル期のNTT株を思い出したほど。

... 投資信託がお金集まり過ぎて募集停止になるとか、信用評価損率の

プラスが続くとか、わずか半年で日経平均がNYダウを追い抜くと

か(4500も差があったのにというのは先日書きました)。

テクニカル指標の過熱はもとより、そういったシグナルはいくつも

出ていた。



特に投資信託は個人の中でもあまり株を詳しくない人達の比率が高

いので一つの指標かもしれない(一部の人には申し訳ないが起きた

事象としてはそうなっている)。



ITバブルの時に起きた投資信託の異常な投資行動を知っているだ

ろうか?



当時は「ハイテク株にあらずんば、株にあらず」なんて言葉が出る

ほどハイテク株ばかりが買われる相場だった。

インターネット、コンピュータ、通信…そういった株は急騰し、値

がさ株と言われる株ばかりになった(今のユニクロのように)。鉄

鋼や造船などネットとはあまり縁のない株は取り残されて、指数が

上昇し続ける中でそれらの株価は低迷を続けた。



そんな中で投資信託は「IT」をテーマにしたものばかりが売られ

るようになる。



結果、何が起こったか?



営業マンはセールストークのしやすいIT関連ファンドばかりを売

りまくり、購入資金を作らせるために旧来の投資信託を売却させた



ITバブル高値近辺の時の投資信託の売買単価を見てみると、売り

の平均単価は非常に安く、買いは突出して高かった。ここまで単価

に差が出たのは過去に例がない。



そしてITバブルは崩壊する。

ある意味象徴的な投資信託の投資行動だった。

要するにハイテク株の高値を掴んだのだ。



今回の上昇はアベノミクスという政策への期待から生じた。

買いが買いを呼び、実体経済の成長はあとからついてくればいいと

ばかりに買い続けた。

そして相場に乗り遅れたと焦る(普段はあまり株などやらない)個

人までが入り始める。その一つの象徴が投資信託の募集停止だった

と思う。



多様な投資家が参加し、参加者が増えていくのはいいけれど、プロ

としては煽るのではなく、そこにあるリスクについてはしっかりと

伝えていくべきだと思う。



ブームに乗って…ではなく、中長期的に相場に参加してくれる投資

家を育てること、市場を好きになってもらうこと、それに資するこ

とこそがプロの役割ではないだろうか。



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



ま、クソ長く書いちゃいましたが、上げ続ける相場もなければ下げ

続ける相場もない。

とてもじゃないけど、自分は13000円割れからは売る気にはな

らないです(^_^;)



乱気流に巻き込まれまくりの相場展開ですが、こういう時こそチャ

ートなどでしっかりと水準見極めていきたいところ。大事なのはロ

スカットラインをしっかり決めて入ること。



多くの一般投資家はエントリーするときにロスカットラインを決め

ずに入る。上がること、儲かることしか頭にない。相場は上がりも

すれば下がりもする。予想が外れることなんてしばしば。かのジョ

ージ・ソロス氏ですら「自分は度々間違いをおかす」とおっしゃら

れております。

間違いは犯してもいいんです。

大切なのは間違えないことではなく、間違ったときに損失を最小限

にとどめること。相場格言にもあるでしょ?「損小利大」って。



この水準で買いから入るリスク、売りから入るリスクを客観的に判

断し、その判断が間違えていたと見極めるべきポイントさえしっか

りとしていれば相場はそんなに怖くないですよ。



ただ煽られて上値買っちゃった人にとっては「相場は怖い」になり

始めているかもしれませんが…(^_^;)

そうやってひと相場終わる度にせっかく増えた参加者が減っていく





自分は最近ダイビングにすっかりハマっています。

同じポイントに潜ってもガイドによって見え方・楽しませ方は違い

ます。

でもいいガイドに共通して言えるのは、お客さんのスキルやニーズ

をしっかり把握し、無理のない範囲でしっかりと楽しませるという

こと。自分はラッキーなことにいいガイドさんに恵まれているので

こんなにダイビングが好きになりました(^ ^)



あまり株や相場を理解していない人はぜひいいガイドを見つけてく

ださい。

単に煽るような人ではなく、自分の資産や許容リスクを理解したう

えでアドバイスをしてくれる人を。

相場には常にリスクがあります。それは海と同じ。



でもリスクを知り、しっかりとコントロールされた運用であればと

っても楽しい世界だし、経済への興味も湧くし、勉強にもなります





こんな急落相場で何を呑気なと言われてしまうかもしれませんが、

ぜひ相場を楽しんでくださいね♪
プロフィール

tetsu219

Author:tetsu219
元証券ディーラーです。
二十数年ディーラーやって、シンガポールにも一時期行ってヘッジファンドを立ち上げてみたりと色々やってきて、とある証券会社でディーリング部長になり、今はシンガポールでヘッジファンドの設立・経営をやっています。

基本仕事ネタです。
更新は気が向いたときだけ(^^;
でもこのブログを通じて運用を志す若い世代の人たちに何か伝えられること、その一助になればと思っています。

初期は限定記事にしていましたが、今は開き直って全部公開にしてますのでお気軽に(笑)

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