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【相場雑感】昨晩の動きを整理(メモ)

少し慌ただしいのが落ち着いてきたので久し振りに相場ネタを(^^ゞ




アジア市場の堅調な流れを引き継ぎ、欧米市場も上昇。

欧州懸念が恒常化する中で「売り飽きた」とでもいうところかな(^^;)

ポジティブなヘッドラインとしては

①ギリシャで緊縮財政派が支持率を伸ばしていること。

②中国の景気刺激策への期待。

といったところか。



昨日日本市場ではオイルマネーの買いという観測も出ていたが…(?)。

欧州懸念で売り込まれた株式市場。TOPIXは年初来安値水準に沈んでいる。この辺で拾う動きが出でも何も驚くような話でもないとは思うけどね(^^;)



それよりも気になるのはスペインの動き。

国債利回りも高止まり、株式市場も周辺国の上昇に置いていかれる状態(IBEX指数は▲2.34%安)。

そしてユーロも未だに弱い(ユーロ円は一時98円台突入)。

①リセッション悪化(小売-9.8%)。

②支援要請をしたカタルーニャ地方以外にも財政的に追い込まれる地方があるとの懸念が高まり、中央政府による地方政府支援の一環で共同で債券発行や財政管理の厳格管理を検討する状況になってい​る。

③イーガン ジョーンズによるスペイン格下げ(BB-からB へ)。

④ECBが現地5pmにスペインの銀行資本注入に関して声明を発表との観測。

⑤LCHが スペイン債の証拠金大幅引き上げ見込みとの観測。

⑥スペイン政府によるバンキア救済計画はECBによる間接的資金供給計画が拒否され頓挫状態とのFT記事(匿名高官)。



ギリシャの選挙も気になるけど、スペインの動きには引き続き警戒が必要ですね。

少なくとも通貨の動きを見る限り、本格的な反騰はまだ先になりそうな気がします。

【ビジネス】チャレンジ

MarketForum Conference 2012まであと二週間になりました。




低迷する証券業界、将来を夢見れなくなっている若手達…。

そんな中で自分達でも何か出来ることをしていこうと話し合い、昨年夏からセミナー活動を始めました。

会場は大阪証券取引所が提供してくれて、講師は我々理事と協力してくれている企業の方々。




MarketForumはディーラーの飲み会が原点です。

最初は30~40名程度だった人数がどんどん増えていき、様々な業界関係者が参加するようになり、そしてその運営を行うためにはスポンサーが必要になり、NPOという法人格を持つに至りました。


そしてそれを実現してきたのは「この業界を良くしていきたい」という至ってシンプルな「思い」です。




自分自身も業界他社の友人達の存在に多くの刺激を受け成長してきました。そしてそれを通じて出会った方々から多くのことを学び、そのつながりが多くのチャンスを与えてくれました。




「そういった機会を若手のみんなにも作ってやりたい。」




そんな単純な考えでここまできたMarketForum。

理事のみんなが力を合わせてここまで来ました。




そして今回のConference。

東京証券取引所の方から会場のご提供を申し出ていただいたとき…


「荷が重いかなぁ…。」


と喜びよりも不安が大きいぐらいでした。




東証ホール。

セミナースペースとしてはかなり広く、時間もかなりの枠をいただきました。

対象をディーラーに絞っていたとはいえ、これまでのセミナーは50名前後。




でもせっかくいただいた機会です。

出来ない…ではなく、何が出来るかを考えよう。


業界振興の為に何が出来るか?

どんなことをすればみんなの励みや力になるか?

今、地場証券の多くが抱える問題(自分自身も苦労しているいくつものこと)を乗り越えていく為のヒントを提案出来ないだろうか?




一つだけハッキリしていること。

我々MarketForumの理事だけでは充実したものにすることは難しい。


毎年10月に開催しているイベントに協力してくださっている企業の方々にお声をかけて助力をお願いしました。


そして一番難しいと思っていたのはテーマとパネリスト。






場中である第一部はこれまでどこかで取り組まなければと思いながら避けてきた問題に取り組むことにしました。

地場証券の多くが淘汰の渦中にあり、運用者達も苦しんでいます。

その中で新しい商品や時間帯、運用手法を確立し、自ら変化させていかなければならない。

しかし、硬直的な管理体制、一部システムに依存しきった状況がそれを妨げています。


それをどうすれば乗り越えていけるのか?




参加者のターゲットも限られるし、テーマとしては面白みに欠ける。また足枷になっている規制などとも向き合わなければいけない問題の為、あまり積極的に踏み込んだ話はしづらい。


でもどこかで誰かがやらなければ。


昨年、後輩ディーラー達から聞いた言葉。


「夜間取引とかPTSとか海外指数先物とか為替とか商品とか…やりたいんですよ。でもウチじゃどうせ出来ないと言われて終わりなんです。」




彼らの為にも各社のマネジメントや管理部門の方々に少しでもヒントを伝え、「出来ない」ではなく「何が出来るか」を考えて欲しい。


そんな思いを抱え、何度か議論には上りながらもやれずにいたこと。

せっかくの機会だし、チャレンジしてみたい。

でもその意義を理解し、力を貸してくれる人達はいるだろうか?


そんな不安を抱えながら協力企業とのミーティングで相談してみました。

快く力を貸してくれる人達がいました。

外資系証券、外資系システム会社、国内系システム会社…。

問題意識を共有し、力を合わせて取り組んでくれることになりました。






そして引け後間もなく始まる第二部。


定時ではないけどディーラーなら参加可能な時間帯(会社によっては許可が必要になるけど)。


このセッションは若手ディーラーのみんなに聞いてほしい。

彼らに伝えたいことって何だろう?

自分に問いかけながら考えました。




彼らが目指すべき存在。

日本人でもメジャーの世界で活躍している運用者(ヘッジファンドのファンドマネージャー)がいます。

そんな人たちに来て話してもらえたら…。


でもさすがにそこまで強いコネクションは持っていない。

大体、凄腕運用者の彼らの多くは投資家から資金を出してもらうために話すことはあっても、人前で話すことを好ましく思わない人たちがほとんど。


さらにMarketForumはNPO法人でお金がない…(^^ゞ

講演料も旅費ですらも払えないような状態で来てもらえるわけがない。

さすがに無理かな…。




でもダメ元で香港でアジア最大級のファンドオブファンズを経営している大先輩に相談してみました。

自分が今の会社に入社したときにたまたま日本に出張に来られていて、サシで転職祝いをしてくれた自分にとって兄貴のような存在。


ダメ元だったのに…

快諾してくれたうえに自ら優秀なヘッジファンドマネージャーに声をかけてくださいました。

『ファンドオブファンズ』投資家から多くの資金を預かり、それを様々なファンド(運用会社)に投資をする会社です。

つまり多くのヘッジファンドを分析し、その運用手法やパフォーマンスを検証し、投資をしている方なので、当然優秀なヘッジファンドをよくご存知だし、そういったヘッジファンドマネージャーを支援もしてこられている方だからこそそれが実現しました。

そこからお二人の日本人ヘッジファンドマネージャーがご参加くださいます。


さらに自分からお願いした商品先物業界を基盤に運用会社を経営されてきた大先輩にもご参加いただきます。

証券市場以上に激変にさらされてきた商品先物市場。

その中でCTAとして戦いぬいてこられたご経験をお話いただければと思っています。

モデレーターは優秀なヘッジファンドマネージャーお二人をご紹介いただいた大先輩にやっていただきます。

自分なんかより遥かにファンドビジネスや運用について深い見識をお持ちの方なので。





そして締めとなる第三部。


今年この業界に大きなダメージを与えたAIJ問題。

多くの運用会社が傷つき、業界の信頼すら傷つけられました。

真剣に運用ビジネスに取り組み、マーケットと向き合い、顧客のために力を尽くしている人たちはいっぱいいます。

そんな人たちも少なからずダメージを受けました。



「ヘッジファンドは信用できない、危ない。」



そんな偏見が生まれ、健全に素晴らしいパフォーマンスを上げていても資金引き揚げに直面した人たちもいるのです。


そんな中で、この春に金融庁が施行した新しい法律「適格投資家向け投資運用業」。

業界活性化のために金融庁の方々がこの数年取り組まれてきた法案です。

実際に金融庁の方々が業界団体や運用会社にヒアリングにいき、意見を聞きながら作り上げていったもの。

一昨年、自分のところにもヒアリングに来ていただきました。

金融庁にも熱意を持って業界を良くしていきたいと願っている人たちがいるのだということを知り、ずいぶんと力を与えていただきました。


そういったことを少しでも多くの方に知って欲しい。

そんな思いから金融庁の方に相談をしてみました。

AIJ問題のために多くの運用会社の検査に追われ、金融庁の方々は連日ほぼ徹夜状態。

そんな多忙な中では難しいかな…と諦めかけていたのですが、紹介したい人がいると。

弁護士の方。

でもお名前は知っている。

この春まで金融庁に出向されていた方で、自分のところにヒアリングにも実際に来られていた方でした。

つまりこの法律の立案に携わられてきたご本人が出てくださるとのこと。

業界活性化のために取り組まれてきたことを伝えていただき、そんな新しい法律もあるのだとご紹介いただきます。


そしてその方に加えて、第二部でご尽力いただいた大先輩。

さらに国内で運用会社を経営され、さらに運用業界で様々な活動を行いご活躍されている方にもご参加いただいて締めのパネル・ディスカッションをやっていただきます。




正直、この話がスタートした時点ではこんなに素晴らしい方々が出てくれるConferenceになるとは想像もできませんでした。

お金をかけず、誰からもお金を取らず、このConferenceの実現に力を与えたのはこの業界をよくしていきたいという『思い』だけです。


「出来ない」ではなく「何が出来るか」を考えてチャレンジしてみて本当によかった。

そして心の底からそれを喜べるようにイベント終了まで頑張ります!




ぜひ多くの人に来て欲しい、聞いて欲しいと思っています。

お時間取れる方、ぜひご参加ください。


お申し込みはマーケットフォーラムのホームページから出来ます。

http://www.marketforum.jp

【市場雑感】ユーロの矛盾。ギリシャくんだって可哀想?

落ちこぼれのギリシャくんには困ったものです。

EUグループの皆さんにご迷惑をおかけして、優等生のドイツくん、フランスくんに面倒ばっかりかけて。


と一般的にはこういう状況なんですが…。




今日はちょっと違う切り口で考えてみましょう。




ユーロ組というひとつのクラスがあります。

このクラスにはドイツくんというとっても偏差値の高い優秀な生徒がいます。

でもその一方でギリシャくんという偏差値がかなり低い落ちこぼれくんもいます。

17人でひとつのクラスを作っており、その格差はかなりのもの。


勉強するためには教材を買うお金が要ります。

でもそのお金を持っている子と持っていない子がいるのですが、そこはあくまで自己責任でなんとかしなさいという状況。

お金持ちのドイツくんはお金をかけて勉強して偏差値上げられるけど、お金がないギリシャくんは勉強するための教材も買えずに落ちこぼれていったのです。




一方で、ドル組、円組、元組などのクラスもあるのですが、このクラスはたった一人の生徒しかいません。

つまりそのクラスの中での実力差は全くありません。




クラス間での競争はそれぞれのクラスの偏差値の平均値で行われます。

ユーロ組なら17人の平均値ということです。




学校全体でテストを行いました。

そしてその順位毎に賞金がもらえることになっています。

そのお金を元手にまた勉強できるのです。


ドル組、円組、元組のみんなは『ユーロ組には余裕で勝てるだろ』とタカをくくってテストに臨みます。

だってユーロ組の偏差値はそんなに高くはないのですから。


ところが実際に結果を見てみると…

ドイツくんやフランスくんがエライ上位に来ているではありませんか。

当然、ギリシャくんあたりは最下位でしたけど(^^ゞ


ユーロ組の偏差値は低かったのに…ドイツくん、フランスくんは美味しいところを持っていってしまいました。

そしてガッツリ賞金をもらい、それでまた勉強して偏差値を上げていくのです。







国家間の貿易において通貨がこの偏差値にあたります。

通常はひとつの国がひとつの通貨を使っているので、その通貨はその国の経済力を表しています。

強く景気のいい国の通貨はより高くなり、弱い国の通貨はより安くなります。


その通貨価値を元に競争が起きるため、より弱い通貨の国は他の国に対して安くモノを作り、輸出が出来るようになっていきます(価格競争力を持つ)。

一方で強い国の通貨は高くなるため、その国で作られたものは割高になり、海外であまり売れなくなってしまいます(競争力の低下)。




日本が円高(円の価値が高くなる)で苦しんでいるのは日本経済を支える輸出産業(トヨタやソニーなどの自動車や電機)が競争力低下に苦しんでいる結果です。




本来であれば、その通貨価値の変動によって国家間のバランスが取られていく…はずなのですが、ユーロはそういうワケにはいきません。

経済力も競争力も大きな格差がある17カ国が共同で使う通貨です。

非常に強い経済力を持つドイツ。

しかし、そのドイツが使う通貨はユーロであり、これは弱小国も含めた17カ国の経済力を元にして評価されています。

つまりより安い通貨価値で他の国々と競争できるため、ドイツの輸出産業にとっては有利な状況が生まれるのです。

その効果もあってドイツは景気のいい状態が続いています。


一方でギリシャのように弱い国が本来の経済力よりも割高な通貨を使うことで競争力はより低下し、厳しい状況へと追い込まれていきます(日本においても地域格差の問題などはありますが、それはまたおいといて…)。




さらにユーロ各国は同じ通貨を使っていても、財政政策は各国が独自に行っています。

国の借金である国債はそれぞれの国の信用力を元に金利が決められています。そういった面では格差があるままなのです。財政政策においては強い国はより安い金利で、弱い国はとても高い金利でお金を借りなければいけないのです。




先の例でいえば、元々それなりにお金もあるドイツくんはさらに勉強するためにお金を借りているけど銀行の低利融資を使えて、信用力のないギリシャくんはサラ金に駆け込むというところですかね(^^ゞ




今、話題になっているユーロ共同債はそれをクラスみんなの平均的な信用力(偏差値)で借りれるようにしましょうということです。

そして偏差値の低い子たちも勉強できるようにしましょうということなんですが…。

肝心のドイツくんはそんなの嫌だと言ってますね(^^ゞ




またまた超大雑把な解説ですが、第2の池上彰を目指すということで(笑)とりあえず昨晩の話題に上っていたユーロ共同債をネタに練習がてらちょっと書いてみました(^^ゞ




ちなみにユーロ組の生徒たちはこんなメンバーです。


アイルランド

イタリア

エストニア

オーストリア

オランダ

キプロス

ギリシャ

スペイン

スロバキア

スロベニア

ドイツ

フィンランド

フランス

ベルギー

ポルトガル

マルタ

ルクセンブルク

【市場雑感】ギリシャくんには困ったもんだ(^^ゞ

‎2001年


ギリシャくん 「ねーねー仲間に入れてよー。」

EUグループ 「借金いっぱいあるよーなヤツはオレらの仲間には入れないんだけど。」

ギリシャくん 「そんなにないって。ほら見てみてよ。大丈夫でしょ?」

EUグループ 「そっかー、なら入れてやるよー。」



元々、歴史的な背景、軍事的な問題を抱えていたギリシャは欧州の親分ドイツに可愛がられているEUの仲間でした(1981年からEC加盟国)。ドイツから潜水艦買っていたりね(^^ゞ

でも共通通貨であるユーロ導入においては一定の条件を満たす必要があり、ユーロ発足の1999年1月には間に合わず、2000年にようやく基準を満たして2001年1月からユーロ圏の仲間入りを果たしました。



仲間に入れてもらう基準はこれ

(1)物価:過去1年間、消費者物価上昇率が、消費者物価上昇率の最も低い3か国の平均値を1.5%より多く上回らないこと。

(2)財政:過剰財政赤字状態でないこと。 (財政赤字GDP比3%以下、債務残高GDP比60%以下)

(3)為替:2年間、独自に切り下げを行わずに、深刻な緊張状態を与えることなく欧州通貨制度の為替相場メカニズムの通常の変動幅を尊重すること。

(4)金利:過去1年間、長期金利が消費者物価上昇率の最も低い3か国の平均値を2%より多く上回らないこと。



で、問題なのは(2)の財政赤字GDP比3%以下。

守れなくなっている国は他にもあるにはあったのですが…ギリシャくんには困ったもので。



2009年

ギリシャくん 「ごめん、よく調べてみたらもっといっぱい借金あったみたい…(^^ゞ」

EUグループ 「げっ…何それっ(>_<)」



政権交代によって発覚した事実。

前政権は数字を粉飾し5%程度の赤字と予想していたのが実は12%も赤字があった。

それにより市場は大混乱。

ギリシャの国債は急落し、金利が急上昇。

元々、借金まみれだったギリシャくんは借金返すにもお金を借りないとやっていけない身の上。

でも金利が急激に上昇してしまったもんだから自力で借りることもできなくなり…。



ギリシャくんが破綻すると困るのはギリシャくんを信じてお金を貸していた人たち(各国の銀行など)。

貸した金が返ってこないとなれば巨額損失を計上することになる。

そして欧州の銀行自身も破綻するところが出てくるかもしれない。

一歩間違えれば破綻の連鎖が起きて経済的な大混乱を招く恐れもある。

ということで何とかギリシャくんを救おうとEUは力を尽くします。



リーマン・ショックのダメージ冷めやらぬ経済環境の中で独仏(独メルケル首相、仏サルコジ大統領のコンビを「メルコジ」と呼ぶようになる)がリーダーシップをとり、何とか立ち直らせようとしてきました。

そしてその効果が出始めて市場が落ち着きをみせてきたのが昨年末から今年前半にかけて。



借金の額を減らしてあげたり、借金借り換えをサポートしてあげたり…。

でも当然ながら、これだけ色々と面倒みてやってんだから贅沢はすんなよ…となるわけで、ギリシャは緊縮財政政策を取らざるをえなくなります。

失業率は高止まり、景気がよくなる気配もなく、国民は我慢ばっかりさせられていると不満ばかり…そして迎えた総選挙。



ギリシャくん 「もう我慢するのは嫌だぁーっ。」



となった結果、再度欧州は混乱に陥りつつあるわけです(^^ゞ

そしてギリシャ救済の立役者の一人である仏サルコジ大統領も選挙で負けてしまっており…。



超雑な説明ですが、大まかな流れはこんな感じ(^^ゞ

【市場雑感】欧州混乱

欧州はいよいよ正念場に差し掛かっている印象です。

ギリシャ総選挙での政局混乱からギリシャのユーロ離脱の恐れが高まっています。

選挙後ギリシャ国民は銀行から預金を引き出し自己防衛に走っています(http://www.cnn.co.jp/world/30006610.html
)。

ユーロから離脱し、新ドラクマになればその通貨価値は急激に低下することは明らか(ギリシャ国民の資産の価値が急激に低下する)。

その前にユーロ資産を現金で確保しようという動きが出るのは当り前。


自分たちが選挙で現政権を否定しておきながら…

ユーロからは離脱したくない。

でも緊縮財政で我慢させられるのは嫌だ。

でもこのままでは借金返せない。

どーにもなりませんな…こりゃ(-_-;)




そしていよいよその混乱がスペインに波及し始めています。

昨晩スペインの銀行バンキアが急落(http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M46TXM6JIK5201.html
)。

同国のムンド紙による預金流出報道がきっかけとなっています。

そしてムーディーズは同国の銀行16行を格下げ(http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M46QN86K50Z601.html
)。

同国はECBに債券市場での支援を要請(http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M46SJO6K50Y001.html




ユーロは今年1月13日につけた安値1.2624に迫りつつあります。




しがないディーラーのブログ




このところ海外のトレーダーとの話ではギリシャがデフォルトするかどうかではなく、いつどうデフォルトするかに焦点が移っているという感じです。

それがどういった問題を引き起こすのか…。




民主政治のある意味限界かもしれませんね。

ギリシャの破綻、ユーロからの離脱が混乱が他の多重債務国家に波及していくリスク。

それを絶対に防がなければならないと立ち向かい、自国民からの反発・不満を覚悟してでも財政再建に取り組んできた政治家たち。

でも結局選挙ではフランスもギリシャも現政権が否定されてしまった。




いたずらに不安を煽りたくはないですし、この混乱の収束を願っていますが…

少なくともパニックにならないように「そのとき」「何が起こると考えられるのか」をしっかりと考えて備えておく必要はありそうですね。

プロフィール

tetsu219

Author:tetsu219
元証券ディーラーです。
二十数年ディーラーやって、シンガポールにも一時期行ってヘッジファンドを立ち上げてみたりと色々やってきて、とある証券会社でディーリング部長になり、今はシンガポールでヘッジファンドの設立・経営をやっています。

基本仕事ネタです。
更新は気が向いたときだけ(^^;
でもこのブログを通じて運用を志す若い世代の人たちに何か伝えられること、その一助になればと思っています。

初期は限定記事にしていましたが、今は開き直って全部公開にしてますのでお気軽に(笑)

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