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【告知】ご意見ください!

8月31日にJASDAQ-OSEプラザで開催するマーケットフォーラム第一回分科会【証券ディーラー向けセミナー】でのアジェンダを以下のように考えています。

アジェンダ
①海外からみた日本の取引所・市場の現状と今後について…数原さん(NYSE Liffe駐日代表、MarketForum副理事長)

 ・世界の市場における日本市場の現状と今後、どうなっていくのかなど。
 ・アルゴ、HFT、SORなどが海外市場ではどのような状況にあり、日本市場は今後どうなっていくのか?それに日本の運用者たちはどう適応していくべきなのか?

②ヘッジファンドと証券自己の環境の違い…工藤、本河、保科(元アクシアトレーディングメンバーによる座談会形式)
 売買環境の違い
 ・どういった点がやりやすかった、やりにくかったなど実体験を元に話してもらう。システム面、管理面、コストなど。
 ヘッジファンド設立にかかる実務について
 ・将来、ヘッジファンド設立を目指す人のために、どんなことを知っておく必要があるのかを話す。
 ・基礎的なヘッジファンド設立にかかる知識を身につけられるように資料をまとめて、簡単に解説する。

③質疑応答
 ・現在、証券自己がおかれている状況と、今後どうなっていくべきかを(出来るだけ参加者を交えて)議論していく。

こんなイメージで考えていますが、ディーラーの皆さんいかがでしょうか?興味を持っていただける、またみんなにとって役に立つと思ってくれるならこれでいこうと思います。

他にも意見があれば、このセミナーは3~4カ月に一度、テーマを変えて実施する方向でおりますので、ぜひ教えてください。

今回は第一回ということで、出来る限り中立的な場所ということで証券会館での開催となりました。
定員数が50名弱と少ないので、もし参加してもらえるならお早めにお願いします。

募集開始は改めてメールとウェブで告知します。

http://www.marketforum.jp/

アジェンダはまだ自分の試案なので、今後変更される可能性があります。

東証さんのところは節電で夏は使えないとのこと。Bloombergさんのところは今後テーマによってはお願いしようかと思っています。

【ビジネス】震災から111日目

今日はシティグループ証券とロイター共催のセミナーに出席してきた。



シティの友人が先日声をかけてくれて急きょ出席。

どちらかと言えばバイサイド向けセミナーだったのだが、セルサイドのプロップが顔出させてもらってきました(^^ゞ



テーマは『事前災害がもたらした日本株トレーディングへの影響と教訓』。



前半の震災が起きたときマーケットにどのような変化が生じ、そのときにアルゴはどう使われたのか、など興味深い内容のものもあった。



ちなみに東証さんは、あのとき市場を止めなかったことを色々と聞かれていたが、概ね肯定的な意見が多かったようだ。



ちなみに東証の取引停止基準は



①参加できなくなった会員(証券会社)の売買代金シェアが20%超

②情報配信不能いなった銘柄の時価総額が20%超

③売買システムまたは清算機関が利用するシステムの処理能力の90%超



というレベルで問題が生じたときだそうだ。

ウチの会社非常時の対応マニュアル(コンテンジェンシー・プラン)ってちゃんと策定してあるのだろうか?



システム会社の知り合いも多く出席されていて、久しぶりにお会いした方もいた。

帰りに部下とお好み焼き食って帰りました。

ホントはHOOTERSに行こうと思ったのだが、相変わらず行列してたんで諦めました…(^^ゞ



さぁ、これから資料をまとめないと!

【ビジネス】金融庁

昨日は引け後に金融庁を訪問。

8月末に予定しているディーラー向けセミナーの中で、ファンドのストラクチャリングについて知りたいという意見もあったため、政策課の方にお願いしてこのミーティングをセッティングしていただいた。

目的は二つ。

一つは新しく公布された投資運用業の内容について理解すること。
もう一つは今取り組んでいる在宅ディーリングについて意見交換すること。

新しい投資運用業についてはかなり使い勝手が良さそうな印象を受けた。
昨年かなりヒアリングを進めていらっしゃっただけに、実務的な部分をよく考慮された内容になっている。

一任に比べてかなり要件が緩和され、これならベンチャー的なヘッジファンド設立も可能になってくるかもしれない。

施行はまだ来年4月前後になりそうだが、自分がアクシアの時に使った63条に比べれば登録制だし、投資家からの信任も得やすい。

今後、この法律を活用したヘッジファンドの設立がいくつも起きるといいと思う。証券会社の自己運用もこういったスキームを活用してファンド化した方が効率的な経営が出来るような気もする。


もう一つの在宅ディーリングについては、監督局の方が同席してくださったが、すんなりとはいかなさそうだ。

まぁ、当局は基本的に線を引いてはくれない。
ここまではOKです。ここからはNGです。
それを明示してくれれば、もっとやりやすいんだけどねぇ。

外資系証券はOK。
でも日系証券はNG。
この違いがコンプラの自主判断一つによるのだとすれば、正直悔しい話だ。

金融庁の検査マニュアルに在宅ディーリングの定義が書かれているにも関わらず、踏み込んだ発言はなく、検査部門と意見調整したうえで、とか実際に指針を出すには1年~2年はかかるとか…。

今回の話では出て来なかったが、一部では証券自己がアルゴを使うことを否定的にいう当局の人もいると聞いたことがある。

証券自己が批判的に見られるのはしゃあない。
こちらにも改めるべきところはあるだろう。
でも日本の市場は日本人がもっと頑張っていていいんじゃないだろうか?

取引所が午前3時まで売買時間を延長する。
それに対応できる証券会社がいくつあるだろう。

売買の高速化が進む中で、自己がアルゴを使って何が悪いのだろう?
時代の変化、市場の変化が24時間化やグローバル化、高速化であるのなら、それに適応する努力をしなければ生き残れない。

それを当局が阻害するようなことがないように願う。

ま、ポジティブな内容とネガティブな内容と…ともにあったミーティングでした。

今日も朝からミーティング三昧。
社長が前向きな方でよかった…(^^ゞ

【ビジネス】時代の変化

このところあまりにも忙しく、そしてトレードも不調で、ブログ更新サボってました^^;

昨日は引け後に外資系ブローカーさんと、システム会社の方がご来社。

ブローカーを通じたトレーディング環境の提供についてお話をいただいた。今、かなりあちこちで動きが出ている話だ。

時代は大きく変わろうとしている。
2011年5月のPTS を通じた株式取引金額は全体の3%を上回った。
まだ微々たる数字に見えるかもしれないが、昨年後半からの拡大は目を見張るものがある。

ダークプールで行われた売買が回送されているToSTNeTの売買シェアも増加しており、取引所以外での売買は5%を超えてきていると推察される。

SOR(スマートオーダールーティング)。外資系ブローカーではすでに当たり前の世界。PTS やダークプールで最良の気配で執行してくれる。株の約定が小数点で返ってくる。呼値が小さく、効率的に注文が執行される。つまり板にもちいて、約定するしないでイライラする可能性は大きく減少する。

某外資系証券では、店内フローの8割強がクロッシングエンジンに回送されているという。
昨年10月までは5割程度だったのに。
取引所外での売買はさらに増加していくだろう。
ロイターなどではPTSとの複合を表示できるようにするなど、すでに対応が進められている。

でも日系中小証券のほとんどが取り残され、相変わらずの取引所板での板張りを続けている。板に出てこないところで需給変化が生じるようになっているというのに。

これからこの流れはどんどん強まっていくだろう。その流れに最小限のコストでいかに対応していけるかが、生き残りをかけた戦いを左右していく。自社で全てに対応するインフラを持つことは困難だ。やはりブローカーやシステム会社の協力が必要になる。重要なのはその対応費用に多額のコストをかけずに利益に結びつくようなやり方でそれを実現すること。

残念ながら、日系中小証券が依存しているシステムは寡占化が進んだ結果、非常に高コストかつ汎用性のないものになってしまっている。
そして地場証券が時代の変化に対応しようとしたとき、それらのシステムがネックとなり、変わることが出来ない。結果として、昔ながらのことしか出来ないまま、この数年が過ぎている。

例えば、SORを利用して小数点の約定が返ってきたとき、バックオフィスのシステムが対応出来るだろうか?そしてその対応費用に平気で数百万とか要求しかねない。なにせ先物の銘柄一つ追加するのに一千万とか要求してきたバックオフィス・システムなのだから。

それらに依存しない体制構築。これは自らが変わっていくために必要となる。そのためには管理部門の意識やスキル向上が大きな意味を持つ。彼らが協力的に、そして合理的な方法で動いた時、それは大きな転換点となるはずだ。

先週、管理の方と相談して、VBAの勉強会を管理の方向けにやることにした。所詮、自己資本規制比率を算出するのに簡便法を使っているレベルだ。内部管理モデルやVaRといって数理的な知識が要求されるレベルではない。何でもかんでも多額のコストを払ってシステム会社に依存するのではなく、自らが考え、効率的な管理体制をいかに安く実現するか。恒常的に赤字…という状況から脱するためには、そういった努力も必要になる。

昨日来てくれたブローカーさん、システム会社さんには、我々が動けない問題がどこにあって、それをどう解決すればいいかを共に考えて欲しいとお願いした。そういった方々と力を合わせていけば、きっと変えられる。そう信じたいものだ…(本音はもう間に合わないかもしれないと感じているところもあるのだけれど)。

もう一点、ディーラーとしては高インセンティブの見直しはどこかで受け入れなければならない。自分の取り分増やすより、利益の極大化を図る努力をし、そのための協力を得る方向に転換しないといけない。1億しか稼げないヤツが取り分増やすより、1億の利益を2億に増やす方がお互いにとってプラスになる。

そうして会社が黒字、ディーリングが黒字という状況を作らなければ船が沈んでしまうのだから。そして浮いた利益で、少しでも管理部門の方々のモチベーション向上につなげられるようなマネジメントが出来ればいいと思う。管理の人は敵でも抵抗勢力でもない。共に船を守る仲間なのだから。

今日は引け後に金融庁へ。
知人に相談したら、関係各所の方々を呼んで意見交換の場を用意してくれた。
ファンド設立についても新しい法案が提出されたようだし、その辺りも8月のディーラー向けセミナーに向けて勉強してきます。

【告知】証券ディーラー向けセミナーを開催します

マーケットフォーラムの分科会として証券ディーラー向けセミナーを実施します。

8月31日で場所は証券会館のJASDAQ-OSEプラザ。
参加者募集開始は7月からの予定です。
参加者を証券ディーラー及び管理の方に限定し、それに沿った内容で構成したいと思っています。
また出来るだけ参加者との対話も出来るようにという事で、50名程度の定員で実施する事にしました。

今のところ考えているテーマとしては…

NYSE-Liffeの駐日代表の数原氏から海外取引所と日本市場の現状と今後の展望について。

自分や保科氏(寅年の獅子座さん)、本河氏などファンド設立経験者から、ヘッジファンドと自己売買の環境の差や、ファンドを作っていく時の方法や問題点などを経験を踏まえてパネル形式で話をし、みんなから質問してもらい、対話形式でのディスカッションを行う。

PBや金融庁の方に依頼して、日本でのファンド設立について話してもらう事も検討しています。

またブローカーやシステム会社の方から、地場証券ディーラーの知らない運用環境についてお話いただくことも検討しています。

あとはアルゴリズム取引の現状とか。

今のところこんなところをベースに考えていますが、みんなからの意見を募集しています。
あんなことを聞きたい、こんなことを知りたいといった意見をバシバシください。

あと改めて告知するのでぜひ参加してくださいね!


【日常】慌ただしい一週間

久しぶりにブログ書いてる気がします(^^ゞ。

mixiがリニューアルして使いづらくなったせい…ではありません。
ただ単にあまりに忙しく、疲れきっていたためです。

場中以外はほとんどミーティングや来客。
それをこなして連日の飲み。
飲みはまぁ楽しい飲みが多かったんですが、ちょっと肉体的にキツくなり始めている感じです。
先々週辺りから、フラフラしたりしていてちょっとイカンなとは思っていたんだけど。
週末、家の散らかり具合、洗濯もののたまり具合見て、かなり参りました。
少し余裕を持った生活にしていかないとね(^^ゞ

月曜日は昼に業界の先輩とランチ。
システム開発についてのアドバイスが欲しいとのこと。
この2~3年色々とあったと思うが、常にビジネスに前向きな先輩の姿勢に嬉しくもあり、見習わなければと。

夜は情報系会社の友人と飲み。
サシで飲む予定だったんだけど…

『オレ、最近芸能人の子と遊んでいる。』

とさりげなく(いや、はっきりと)自慢される(笑)
別に否定しも疑いもしなかったんだけど、その話はエスカレートし、呼んでみようか?と。
断る理由もないんで、じゃあ…ということになり、ホントに彼女はきました。

マイナーといえばマイナーなのかな?
オレ、よく分からないんだけど、アイドルグループの一人。
実物見るとやっぱかわいいわ…(*^_^*)
一緒に飲んで、カラオケいってきました。

火曜日は外資系ブローカーさんとのミーティング連チャン。

米系証券の友人がグローバルの先物デスクのヘッドが来日しているので紹介したいと。ウチも社長にお時間をいただいてお会いする。

その後は、また別のブローカーさんとミーティング。
そして社内のミーティングをこなし、その日は業界の後輩の誕生日祝い(失恋祝い?)にサシで飲みへ。

直接知り合うような関係ではなかったのだが、このmixiを始めたときに向こうから連絡がきた。
すごく前向きで若手らしく突っ張ったところもあるヤツ。
職種は違うけど、将来が楽しみな若手の一人だ。

たまたま失恋したとつぶいていたから、飲みに行くか?と誘ったら、ついでに誕生日が近いと…(笑)

木曜日にはニューハーフ・ショーへ。
会社の後輩に誘われて、何が何だかよく分からないまま連れて行かれた感じだったんだけど、なかなか面白かったな。
結構、ショーとしては完成度高かったし、いやらしい感じは全然なくて結構楽しめました(^_^)
そのあと流れた店でニューエッジの友人とバッタリ…(^^ゞ

金曜日はプロップハウスの部長さんとランチ。
在宅ディーリングの件で色々とご相談していたんだけど、久しぶりにランチでもどう?とお誘いいただいた。

夕方には外資系証券さんとのミーティング、社内ミーティングをいくつもこなし、終わってみたら結構いい時間。

そして一週間のシメの飲みは元部下とのサシ飲み。
かつてA証券で9人の未経験者を採用・育成した中で、唯一異動を申し渡したヤツ。
ディーラーとしては花開かなかったが、なんとかいい転属先をと部長と相談しながら探してもらい、今はラップの運用(ファンドマネージャー)として働いている。

ソイツに異動を申し渡したとき。
銀座のすし屋にサシで連れていき、色々と話しながら異動について話した。
その後、直の上司としてしてやれる最後の機会に何かして欲しいこととか希望はあるか?と言ったら、『キャバクラ連れて行ってください♪』と(^^ゞ

そんなおバカな後輩だけど、『次にお会いするときは一人前になってお会いさせてください。』と言ってくれた。
そいつが会いたいと言ってきて、彼が予約した店はそのときの銀座のすし屋の系列店。
だいぶ無理したとは思うけど、おごらせて欲しいというので甘えてしまいました(^^ゞ

まだ一人前と言っていいのか分からないけど、そうやって何かを返そうとしてくれた彼の気持ちは嬉しかった。

今週、部下とランチにいったとき
 
『○○さん、最近咳がすごく多くなってますよ。無理しないでください。』
 
と、言ってくれた。
咳が多くなってることすら自分で気づいてなかったんだけど、そうやって気にかけてくれる部下にも感謝(^_^)
後輩や部下からエネルギーをもらった一週間だったかな。

この年になって、自分が育てた部下や面倒をみた後輩、同じ会社で働いたことはなくても慕ってくれる後輩たちもそれなりにいる。

一人一人が大事な後輩で、今の自分は彼らが夢を見れる時代を作っていきたいと本気で思っている。
今のままでは、きっと日本での運用はどんどん縮小していくことになるだろう。
ミーティングに追われて忙しいのも、そういった目的のための一つのステップ。
そう思えばこの身体のつらさも…ね(^_-)

でも週に2日はまっすぐ帰ろうと決めた一週間でした(^^ゞ

今日はこれから友人たちとホームパーティです。

片づけやらなきゃ!

【ビジネス】在宅ディーリング

3月中旬に仕事を再開して、4月半ばから本格的に取り組み始めた問題がある。



24時間取引可能な体制の確立。

それを在宅でも可能にする。



90年代は当たり前のように在宅でもやっていた。

外出先からでもSGXなどを携帯から売買していたし、夜中にチーフの家でS&P先物を朝までやったりもしていた。



急速に出来なくなっていったのは2003年ぐらいだったかな。



今、取引所は24時間取引を目指している。

市場はいまやグローバルにつながり、日本市場はその一部に過ぎない。

しかし、日系証券のほとんどがこの流れから取り残されている。その流れを変えたいと思う。



今、日系証券では会社からじゃなければ売買出来ない。そして管理者が立ち合わなければいけない。それが常識だ。つまり夜間やりたければ、会社に残り、上司に付き合ってもらわなければいけない。しかも出来て23:30まで。SGXやっている会社でも、大証のラストまでが限界だ。そしてシステム会社に支払う高い夜間サポート料金が重石になっている。そして労働基準法という壁まである。



なんでそんなコストの高い無駄なやり方をしなければならないのだろうか?お金かけずにやれる方法はいくらでもあるのに…。



ちなみにここまでガチガチなのは日系証券だけだ。外資系のプロップは認可を受けたトレーダーは在宅でもどこからでも可能だ。為替や商品をやっている銀行、商社、プロップハウス、ヘッジファンド、もちろん個人でさえも。



あるプロップハウスでは、24時間フルタイムで在宅ディーリング可能だそうだ。地方にいてオンラインでのみつながっているトレーダーすらいる。



日系証券の我々だけが取り残されている。

これを変えていきたい。

そうでなければ、いつまでも日計り主体の商いからディーラーは変わっていけない。



おかしいとは思いませんか?

オーバーナイトポジションを付与しておきながら、夜間のヘッジ手段を持たせず、それをリスク管理と言いきってしまう今の管理の在り方。



オレはほとんどオーバーナイトをしない。

だって自分がコントロール出来ない時間帯にポジションを持つのが嫌だから。



これからの時代。

限られた資金力でリターンを叩き出すには、一定のリスクを取りながら、より幅の広い運用を目指さなければならない。そのためにはそのリスクをコントロール可能な状態におくことは必要条件になる。

まずは小さな一歩だが、在宅可能な24時間ディーリング可能な体制を作り、業界に広げたい。





まず何故出来なくなったのか?

そこから考えてみる。



当時はDMA端末がそれほど普及しておらず、売買はほとんど携帯から行っていた。結果として、管理部門は朝にコンファメーションがきて初めて売買の内容を知り、いくら儲かったか、やられたかを把握することになる。



『リスク管理が出来ていない。』



と言われてもしかたないかもしれない。

しかし、今はDMA端末が普及し、非常に安く、また簡単に導入できる。これを使い、

インターネットにさえつながれば管理者はどこからでも24時間売買状況をモニタリングできる。



会社からじゃないとダメだという理由。

会員証券は取引所に対して、緊急連絡先として事務所を届け出ている。

自社アカウントで売買を行う場合、そこに人がいなければならない。



しかし、ブローカーを経由し、委託になった場合は話が違ってくる。



まだまだ我々が常識と思っていることが、世界的にみて非常識なことはいくつもある。



小さな一歩かもしれないが、一つ一つ変えていきたいと思う。

若い伸び盛りのディーラーが、さらに大きくなっていける環境を作り出すこと。これは我々の世代の役割だと思うから。



日本の規制ガチガチの環境に嫌気がさし、収まりきらなくなった運用者はみな海外に行ってしまう。日本でも出来る…いずれは日本でなら出来る…そんな変革をしていかなければ、日本は金融でもいちローカル市場に過ぎなくなる(すでにそうなり始めているが)。



今、会社の人達や取引所の方々も力を貸してくれている。何とか突破口を開きたい。



ちなみに…

金融庁の検査マニュアルに在宅ディーリングの在り方について明文化されたものがあります。皆さん、ご存知でしたか?(笑)




http://www.fsa.go.jp/manual/manualj/yokin.pdf

【ビジネス】トレーディング・システム

昨日はTCSの方が来社し、色々とデモを見せてくれた。

三年前に見たときとは様変わりしていて、かなり興味深い機能がいくつもあった。

特にアルゴに関しては、証券ディーラー向けとしてはよく作り込んでいたな。



インタートレードが地場証券向けのシステムとしてはトップ。かつて競合していたブラディアを買収したことで強い基盤を持っている。



でも今は様々な会社がキャッチアップしつつある。



安定性やコンプライアンス機能、証券ディーラーのワガママな要望に鍛え上げられた同社のシステムはやはりクオリティは高い。



特に海外のISVにはほとんど実装されていないコンプライアンス機能は、地場証券向けには大きなアドバンテージになっている



DPSSなどマーケット情報関係も充実させつつある。俺は開発過程で見ただけだけど^_^;



ただコンプライアンス機能についてはSungardあたりも対応してきているようだし、昨日見たTCS の機能はぜひ使ってみたいと思うものがいくつもあった。



Bloombergのトレードブックも興味深い。情報ベンダーならではの強みを活かした機能もあり、Excelからの発注、板発注もかなり使えるレベルにある。あと開発対応の早さには驚かされた。意見を聞きに来られて、こうした方がいいといったことがわすが数日で実現された。あと大きいのはAnywhereを使うことによる管理レベルの高さ。指紋認証によるため、完全に個人に紐づけられているから、会社外で売買をする場合は強みを発揮する。ID・パスワードだけでは心許ないからね^_^;



もう一つ、Trading Technologiesの端末も魅力的なシステムだ。

アクシアでは外出先や自宅ではこれを使っていた。

なんといっても軽い。ノートパソコンに入れて持ち歩いて使える。インストールも自前で出来る手軽さだ。

板発注については、ヘタすると一番使い勝手がいいかもしれない(好みもあるので)。

カスタマイズできる項目も多く、人によって外観は別物といっていいほど変えられる。

歩値機能は情報ベンダーも含めて一番使いやすいかもしれない。

Auto SpreaderやExcelからの発注機能もあり、それが月に1000ドル。ブローカー経由だと場合によってはタダで使えてしまう。

日系だとSGXの取引で使っているところが多い。



まだまだフィデッサ、Tora、Metabit、Trading Screenなど興味深いシステムはいっぱいある。



日系証券の多くはフロントシステムは一つのみ。本来はトレーディング・スタイルによってニーズは異なる。ディーラーが好きな道具を自分で選び、ミドル・バックのシステムで集約されて管理される。



そんな時代が来るといいのにね…。



一応、どのシステムがいいとか悪いとかいう気はありません。それぞれが一長一短。ただ様々なベンダーのシステムを知ることは勉強になります。相手がどんな道具を使っているのか?どんな機能を持っているのか?そこから運用のトレンドが見えてきたりするものです。



8月のマーケットフォーラム分科会では、ベンダーさんに協力してもらって、そんな話も聞ける場面を作れたらと思います。

【ビジネス】続・忙しい一日

今日はなんか朝からクラクラしていて、ちょっと過労気味を感じていた。

でもスケジュールは相変わらず。
朝からメールのやり取りに追われる(-_-;)

ランチは米系の外資系証券の元プロップトレーダーの方と。
日系証券オーナーの方からの紹介で会うことになった。
ボンドのトレーダーで畑違いだが、ヘッジファンドを立ち上げたいとのことで、アドバイスを求められた。

引け後は、トレーディングシステム会社の訪問。
その後、チームのミーティングを終えたら、外資系証券の若手とお茶。
とても優秀なやつでシステムによる運用をしている。マーケットメイクって感じかな。
なんかサシで話したいとのこと。日系のディーラーと外資系のプロップの若手を引き合わせたいと改めて感じた。

そして最後は外資系証券の先輩の誘いで飲み。そして梯子(ちょっと楽しい店に連れて行っていただきました^_^;)

ただ肉体的にはそろそろ限界です…。
この週末は引きこもりかな(笑)

明日はメジャーSQ。
それなりに楽しめる一日になるといいけど。

【ビジネス】忙しい一日

今日は引け後にシンガポールの友人が訪ねてきてくれた。
まだ俺が若手と呼ばれていた頃からの付き合い。
もう15年ぐらいになるかな。

当時はSIMEXを売買するのは電話発注。
ヘッドセットして一日中ラインハンドラーと言われる『場電』につないでた。
俺が一番頼りにしていたラインハンドラーが彼女。
俺がオーダーを出すと彼女が場にいるオーダーフィラーへとサインで指示する。
オーダーフィラーはいつもケニーに頼んでいた。

この二人のホットラインは本当に速くて頼りにしていた。
このラインで約定出来なきゃ俺が悪いと言い切れるぐらい信頼していた。

立会場がなくなって5年ぐらいだろうか。
それでも交流は続いている。
今はビジネスではつながっていないが、日本に来ると必ず会いに来てくれる大切な友人だ。

彼女とのミーティングが終わった後は、現在取り組んでいる案件でブローカーとのミーティング。
みっちり一時間強…。

その後はマーケットフォーラムの理事会。
こっちもみっちり二時間…。
ミーティング3連チャンはさすがにきついわ^^;


マーケットフォーラム理事会で色々と話している中で、ちょっとみんなに意見を聞きたいことが出来た。

 

分科会として、セミナーをやることになったのだが(NPO法人として事業目的の一つにあり、なんかやろなきゃいけないということになりました)。
8月に出来れば無料参加で50名前後集めて何かやろうと。

 

 

今、考えているのは

 

 

・副理事長であるK氏(NYSE Liffe)に海外の取引所の現状と世界からみた日本の市場の現状について
・理事長であるH氏(虎年の獅子座さん)に何かやってもらおうかと
・オレとかHさんとか、ディーラーとして仕事やっている人間でパネルかなんかやるとか(実際にファンドを一緒に設立したメンバーで日本でファンドビジネスやるときの問題点や課題なんかを話す)とか
・いくつかのISV(売買端末)のベンダーさんに来てもらって、どんなシステムがあって、どういったことが出来るのか?IT社とかTCS社しか知らないディーラーにとっては目から鱗という話も出てくると思うから。
・外資系ブローカーさんに来てもらって、ブローカーを経由して売買することでのメリット・デメリット、また彼らの顧客であるヘッジファンドなどがどういった環境で売買をしているのかなど。

 

 

そんなことをイメージしています。

 

 

で、他にもこんなセミナーなら参加したいとか、こんな話を聞きたいとか、色々と意見をもらえませんか?
対象は証券ディーラー中心に運用をしている人達になると思います。
ぜひコメント寄せてください。

 

プロフィール

tetsu219

Author:tetsu219
元証券ディーラーです。
二十数年ディーラーやって、シンガポールにも一時期行ってヘッジファンドを立ち上げてみたりと色々やってきて、とある証券会社でディーリング部長になり、今はシンガポールでヘッジファンドの設立・経営をやっています。

基本仕事ネタです。
更新は気が向いたときだけ(^^;
でもこのブログを通じて運用を志す若い世代の人たちに何か伝えられること、その一助になればと思っています。

初期は限定記事にしていましたが、今は開き直って全部公開にしてますのでお気軽に(笑)

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