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【ビジネス】力をくれる存在

今日は仕事が終わってから、今回のトラブルの相手方になっているブローカーの人と会った。

彼は何とか収拾を図ろうと懸命に相談してくれた。

今回は自分は当事者ではない、巻き込まれた格好。
つまり収拾を願うしか出来ない状況だ。

彼は本当に懸命だった。
今回のトラブルで傷つくのは当事者ではない人達。
だからこそ自分を捨ててでも守りたいという想いが強く伝わってきた。

正直、すごいエネルギーをもらった。
元々、今のファンドを立ち上げることも容易ではなかった。

日本でベンチャー的なヘッジファンドを立ち上げるのは非常に難しい。
そして運用スタイルもヘッジファンドでは珍しい短期運用。

これを形にするのはいくつもの障害を乗り越えなければならなかった。
それが実現できたのも彼のような支援者がいたからだ。

何度も無理かなって思うことがあった。
それでも形に出来たのは仲間や応援してくれる人達の熱意があったから。

単純かもしれない。
想いだけでは乗り越えられない現実もあるかもしれない。
でも想いを貫けなければ夢は実現しない。

前に進もう。

しがないディーラーのブログ
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【回想録】苦行のとき…4

ポジション枠が5枚に増えた頃。

 

新入社員のときのチームのチーフディーラー(以下、兄貴)が移籍してきた。

 

自分にとって兄貴のような存在。
この人が居たから、自分は転職が出来たし、ディーラーとしての道に戻れた。

とても嬉しかった。

しかし…色々と問題もあった。

 

当時、チーフディーラーはS&P先物やCME日経平均先物を夜間自宅で売買していた(自分も時々夜中にお邪魔してやらせてもらっていた)。

 

 

そのため会社に来るのは昼頃。でもNTやオプションなどのポジションは結構抱えたままになっている。

 

前場、そのポジションの運用管理を誰かがしなければならない。それを自分が任せられていた。

 

自分のポジションは先物5枚。
でもそのチーフのポジションは動くとデルタ数十枚にはなる。

 

 

当然、自分のトレードよりもそっちに集中しなければならない。
そのため前場はあまり自分のトレードはできず、後場からやることが多かった。

 

 

それでも信頼されている証と前向きに受け取って頑張っていたのだが、兄貴が合流してからはそうはいかなくなってしまった。

 

 

 

チーフと兄貴は将来会社を立ち上げようとしていた。
兄貴は証券金融情報の会社を作りたがっており、そういった会社と連携して情報提供のビジネスを並行して進めていた。

 

 

 

後場になると、チーフの席から自分の席に戻り、兄貴の横に座るとそれに関する仕事をポンポン振られた。

 

 

これ書いて…
あれ作って…

 

あぁ、また『ドラえもん』だ…。

 

前場はチーフのポジション運用管理。
後場は兄貴に頼まれた資料作り。

 

 

しばらくは耐えたが、あるときにプツンと切れてしまった。

 

例の月末面接で

 

『お前せっかくポジション増やしてやったのに全然数字が伸びてない!』

 

 

と叱られたのだ。

 

 

『当たり前じゃないですか!自分のトレードやるヒマないんすから。』

 

 

そして自分は現物株への再転向を決断した。

 

【ビジネス】モチベーションが上がらない…

先日発生したトラブル。

我々は何もしていないにも関わらず、グループ間、企業間の問題に発展しつつある。
双方が自省すべきは自省し、建設的な方向に進むことを願っていたが、そうもいかないようだ。

結果、この一年間かけて積み上げてきたものが壊されるかもしれない。

自分のせいとかならいざ知らず、かといって誰か個人のせいにすればいいというものではなく、やり場のない怒り、苛立ちを抱えている。

トレードもこんなメンタリティでやっちゃいけないな。
すごく雑にやって、つまらないロスを出している。


どんなにストレス抱えていてもマーケットにいる時は集中できていたのに、今回はそれも出来ないほどモチベーションが落ちている。

自分がこんなんじゃダメだ。
俺がやらなくて誰がやるんだ?
頑張らなきゃ 。

でも正直…今は休みたい。

【相場雑感・ビジネス】一難去ってまた一難

今週は月末も絡んでいるため、ちと難しいところ。

CME日経平均先物は10015円と下だったが、欧州のアイルランドへの850億ユーロの救済案がまとまるなどもあって、買い先行。

ただインデックス絡みのリバランスもあり、需給的には読みづらい。
いったん上を試したあと、結構簡単に安値を割り込むような下落になり、その後は結局寄り付き近辺で前引け。

チョイチョイやって120万は手堅く稼げたが、10060円でついいらんことして結局前場は90万しか取れなかった。
最後にいらんことするクセなんとかならんかなぁ…。


でも今日はどちらかといえば先週末に起きた問題の処理に追われる。

週末の間に原因は大体見えてきた。
問題はそれをどう乗り越えるか。

我々は完全に巻き込まれた格好。そして事の成り行きを見守るしかない立場。
でも一番ダメージを受けるのが我々。

ただ原因を作った人間を責めればいいという問題ではない。
正すべきものは正し、そのうえで一定のダメージを甘受する必要はあるだろう。

ただ一番失ってはいけないものは、それぞれの関係における「信頼」。
こういった苦しいときこそ、真価が問われる。

自分はブレることなく、でも関る人達に厳しさを持ちながら寛容であること。
自分はより強くある必要がある。

しかし、一難去ってまた一難だなぁ…^^;

【回想録】苦行のとき…3

先物のポジションが倍になった頃(といっても2枚だが…)、自分が抱えていた仕事は他にもあった。

あのアシスタント業務に加え、「システム担当」としての仕事。

一つは裁定取引用の発注システムの運用管理。
初期に導入していたこのシステムはUNIXベースで扱いづらく、よくトラブルを起こしていた。

一番多かったのは回線がつながらないトラブル。
その原因で一番多かったのは、誰かが配線踏んじゃってケーブルが抜けてた…という間抜けなトラブル。

当時、その会社ではコードが剥き出しで、端末の後ろにいくと恐ろしいほどグチャグチャになって絡まっていた。今、思えばありえない話だけど、何か端末の入れ替えとかあると必ずといっていいほど誰かが踏んでケーブル外れてトラブル…。

その度に復旧作業をしなければならなかった。
立ち上げればいいというものではなく、接続までいくつかの作業をしなければならず、かなりの手間がかかった。

そのシステム会社も自分が入って一年ちょっとで倒産するような状態だったから保守も十分じゃない。
システムに強い自分がその任を背負わされるまで時間はかからなかった。

さらにVBAレベルではあったが、プログラミングが出来たため、デリバティブ、CB、現物の先輩たちのサポートもしていた。

「こんなの作れない?」
「あんな感じで作ってよ。」

いつか見た光景…ここでもやっぱり「ドラえもん」だった…。
でも大きな違いはそれが運用に直結していたこと。

・ロングショート。
・バスケット(TOPIX型の裁定取引を行うための現物バスケット)。当時はBARRAモデルを使うところが多かったが、そのチームではExcelで分析・構築・検証を行なっていた。
・CBのボラティリティ計算。
・テクニカル分析を元にしたシステム運用。
などなど…。

当時の自分にとってバイブルだった教本は「フィナンシャル エンジニアリング」。ボラティリティを計算する際に一般的なのはブラック・ショールズモデルだが、その他に二項分布モデル、ハル・ホワイトモデルなどがある。そのハル・ホワイトモデルの考案者でもあるジョン・ハルが書いた分厚い本だ。

コテコテの文系、浪人、留年をして五流大学卒業の自分がこんな本を毎日読むとは…。
でもそのおかげでその後の自分にとって大きな「知識」という財産を得ることが出来た。

ただ非常に由々しき問題が…。
どうしても自分の運用に集中しきれないのだ。
アシスタント業務もある。
システム担当としての仕事もある。

結果、場中でも運用以外に時間を割かれることも多く、ディーラーとしては苛立ちが募る日々が続いた。

そして毎月末に行われるチーフとの面談。
褒めることにがほとんどない人だった。
他の業務があるからという言い訳なんて通じない。
それなりに頑張ってはいたはずだが、毎月のようにダメ出しの連発。

「この程度の数字じゃまだまだ話にならない。」

何度言われたことだろう。
でもついにある月の面接で…

「これだけディーリング以外の仕事抱えていたら厳しいですよ。もっとディーリングに集中させてください。」

と申し出た。
正直、ちょっと怖かったけど…。

しばらく間が空いたあと

「分かった。お前の気持ちも分かるから、若手みんなで分担するようにしよう。」

翌日からはかなり負担が軽減されて相場に集中できる時間も持てた。
そしてほどなく先物のポジションを5枚に増やしてもらった。
とても嬉しかったのだが、

現物株の先輩が

「すごいな。ミスター(チーフの呼称)の下で5枚までいったヤツ初めてなんじゃないか?」

どうやら自分の前に何人も先物をやらされたものの、2枚以上には増やしてもらえず、ほとんどが挫折していったらしい…。

喜びはあったけど、浮かれている場合じゃなかった…。

【日常】のんびり

今日は一日家の周辺でのんびりと過ごす。

 

この間近くの花屋で見つけたもみの木。
つい買ってしまった…。

 

 

ツリーを生木でするのは初めて。
飾り付けをしてみた。

 

 


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結構チクチクして痛いのね…(^^ゞ

 

 

 

その後、レオを連れて散歩。

 

 

近所で見つけた教会前にあるカフェに立ち寄る。

 


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テラスがあって犬もOK。
その名も『碑文谷テラス』。

 

 

デザートメニューを見ていて気になった『カタラーナ』。

 

 

「これって何なんですか?」

 

 

と店員さんに尋ねると

 

 

「プリンみたいなものです。あ、でもプッチンプリンとかとは違いますよ。もっとカフェ的なものです。」

 

 

と、分かるようなよく分からないような説明。
とりあえず頼んでみた。

 

 

冷凍プリンにフルーツがついていた感じかな。

 

 


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おいしかったけど、もうちょっと説明のしようがあるような気も…(^^ゞ

 

でもとてもいい雰囲気のお店でした。
休日はちょいちょい行きたい近所のカフェを見つけました。

 

【相場雑感】今日一日

今日は朝から変な感じだった。

「違和感」っていうのかな。


先物は重い感じ。

でも値上り銘柄数が妙に多い。

そして先物には上値に1000枚超の売り指値が並ぶ。


先物が売られても値上り銘柄数が増えていく動きをみて、いったんはロング。

厚い売り板に交じって利食い。


このトレードがうまくいったんで、あとは焦らずにコツコツと要所要所でポイント稼ぎ。


後場は2回転ほど5円、10円抜きやって、あとはやれない感じ。

北朝鮮が脅しっぽいこと言って、韓国総合株指数なんかが結構な勢いで売られていたのでショートで若干儲けた。

ただ参加者が少なく、玉を返すのがかなり大変な印象だったからその後はやらずにブログ整理。


最後につい手が出てちょっとロスして減らしてしまう。

そこでやめて今日は終了。


最後にポカするあたり、俺らしい…。

【回想録】苦行のとき…2

そんな厳しい状況下でも相場を張れることが嬉しくてしょうがなかった。

睡眠時間が3時間しかなくても、いくらキツイこと言われても苦じゃないぐらい。
たった1枚のポジションが宝物だった。

トレード出来る日はものすごく真剣に1枚を「運用」していた。

1枚でも10万~20万は一日で稼げた。
その頃はボラティリティがあったから。

板も今のように無駄に厚い状態ではなく、10円刻みのところは数十枚、100円台の節目にようやく100枚~200枚って状態だった。

500枚売り…なんて出ようものなら、ザラ場で売り気配が出て、そのまま持っていかれるような相場。

みんな一カイニヤリなんてあまりせず、相場を取りにいっていた気がする。
その板ではそんなチマチマした商いしてもしゃあなかったから^^;

チーフですら10枚~30枚程度。それ以上、傾ける時は余程自信があるときか、なんらかのヘッジで売買する時だった。
それでも月1000万以上~数千万は稼いでいたかな。
東証一部の売買代金が一日数千億程度だった頃の話だ。

流動性が少なかった分、ボラティリティはあり、みんな相場を読んで流れを取ることが主流だった。

だからわずか1枚でもそれなりにやりようはあったし、面白くもあった。

ただそれも一年以上続くとストレスが溜まってくる…。
月間マイナスは一度もなかったし、1枚で月100万程度は取れていた(日経平均先物で1000円以上は抜けていた)。
毎回、月末の面談でポジションアップのお願いをし続けてもOKが出ない。
テープレコーダーを再生しているかのように

「お前にはまだ早い」

の一言。

ある日、自分はオーバーナイトで売りを一枚残した。
自分なりに自信があったからそうした。

その晩、NYダウは▲554.26ドル安と急落した。
もちろん日経平均先物も翌日急落。
前日終値17050円から翌日の寄付きは16350円。
一時、16000円割れ目前まで迫る下落となった。

自分は悠々と買い戻して800円超の値幅を抜いた。
その日の引け後、チーフは自分に

「昨晩ニューヨーク下がると思っていたのか?」
「はい。」
「OK。じゃあ明日から2枚な。」

とても小さな前進だった…。

【相場雑感】相場は相場で

今日は朝から昨日生じた問題についてチームで話し合った。
やらなければならないことは山のようにある。
でもこの灯を消してはいけない。
そんな強い思いだけが自分を動かしている。

で、そんなこんなしているウチにSGXが始まってしまった^^;

今日は朝からチョット変な感じ。
先物には分厚い売りが並び、どことなく重そう。
でも値上り銘柄数は朝から900近くあり、先物が伸び悩む雰囲気の中でもさらに増加を続けている。

主力どころを見ていると見誤りそうだが、出遅れセクターである鉄鋼などの素材関連が非常に強い。
完全に個別の物色対象が違っている印象だ。

サンクスギビングデーで米国市場が休場。
戻り高値更新するほどの急騰はなさそうだが、見るべきものをしっかりと切り替えないと思わぬポカをしそうだ。

【ビジネス】一難去ってまた一難

今日は夕方にミーティングがあった。
我々を支えてくれているブローカーの人達とのミーティング。
でも重いミーティングだった…。

外資系の非常に大きな会社。
本来ならば、ウチのような立ち上げたばかりの小さな規模の会社は相手にされないはず。

でも我々の会社は彼らの応援があったから現在がある。
この会社・ファンドを立ち上げる時、何度も厳しい局面があった。
「もう無理かな」
そう思いかけた時もあった。

それを支えてくれたのは彼らの熱意。

自分がまだ地場証券の(ディーラー兼)ディーリング部長だった時、その会社の2人の友人が訪ねてきてくれた。

それぞれ知り合った時は別の会社だった。
その2人が移籍して出会い、たまたま自分の話になり、共通の知り合いだったということで会いにきてくれた。

そこから全ては始まった。

その後、様々な障害も共に乗り越えてきた。
そしてようやく今の会社がスタートを切った。

今、その関係に障害が起きようとしている。
お互いが組織の一員である以上、仕方のないことだが、組織と組織のビジネスにおいて不誠実な人間がしたことで問題が起きている。

乗り越えられないかもしれない。
でもお互いの思いはどんな問題があったとしてもいつかまた実を結ぶと信じたい。
プロフィール

tetsu219

Author:tetsu219
元証券ディーラーです。
二十数年ディーラーやって、シンガポールにも一時期行ってヘッジファンドを立ち上げてみたりと色々やってきて、とある証券会社でディーリング部長になり、今はシンガポールでヘッジファンドの設立・経営をやっています。

基本仕事ネタです。
更新は気が向いたときだけ(^^;
でもこのブログを通じて運用を志す若い世代の人たちに何か伝えられること、その一助になればと思っています。

初期は限定記事にしていましたが、今は開き直って全部公開にしてますのでお気軽に(笑)

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