FC2ブログ

【日本出張】もうひと踏ん張り

2月下旬から日本に長期出張で来ています。
毎日慌ただしく、移動も多かったので、かなりヘトヘトになっていますが、それもあと一週間ほど。
もうひと踏ん張りといったところです。

連日昼夜の会食で、すっかり体重も増えてしまってちょっと危機感…w

それでも沢山に方にお会いすることができました。

昨日は投資をやっている学生さん達。
今夜は運用業界の方が主催する業界関係のネットワーキング。

様々な方との会食や、後輩、部下達との飲み。
友人、知人、ビジネス関係の方々との時間。
今回はディーラー達だけではなく、営業部門の人たちとも沢山会話することができました。
後輩や周囲の人たちの頑張りが自分にとっても大きな励みにもなりました。

残り一週間もまぁまぁスケジュールがビッチリという状態ですが、本当に有意義な時間を過ごすことができました。
時間をいただいた皆さんに感謝です。


先日、ご相談いただいた運用を志す若い人材。
投資で生きていきたいと夢を見る学生たち。

こういう人たちの夢や未来が叶う場所をしっかりと作っていくこと。
これが自分達の世代に課せられた使命なんだろうと思います。

先日、このブログでご案内したディーラー採用、PM育成採用への沢山のお申込み、ありがとうございました。
採用できる人数にも限りがありますので、次のプロセスに繋がらなかった方には大変申し訳ありませんでした。

一つ、お願いがあります。
エントリー→書類選考→面接という流れになるのですが、エントリーや書類選考といえど、そこに熱意ややる気が感じられるかどうかで、次のステップにいけるかどうかの大きな差になります。
皆さんそれぞれの想いをしっかりとそこに伝えることを意識してほしいと願っています。

経験の有無を問わないということは、その人の実績での評価ではなく、可能性への期待で採用を判断することになります。
そこにやる気も、熱意も感じられなければ、次に進むことはできません。
こちらもより熱意や可能性を感じる人を優先せざるをえませんから。
せっかくエントリーされるのでしたら、悔いを残さないようにご自身で納得できるものを伝えてください。
お互いにとっていい出会いになることを願っています。


【採用】ディーラー、ファンドマネージャー候補採用について

私が経営をさせていただいているYamawa Asset Managementはシンガポールに拠点を置く運用会社であり、ヘッジファンドです。

その母体となっているのは山和証券(日本、東京・大阪、シンガポール)であり、そのディーリング部においては運用者の採用・育成を行っています。

未来の資産運用の担い手を育てるということ。次世代の運用者を育成し続けることを我々は大切にしています。

運用者としてプロの道を目指したいと思っても、なかなかそういった機会に恵まれない方(日本は特に非常に少ないという現実があります)に扉を開き、その可能性を最大化し、夢の実現をサポートすること。それによって個人も組織も発展し、さらには業界や投資家に貢献できるような存在になっていくことを、共に目指していけるようにしていきたいと考えています。

現在、山和証券ディーリング部では、「ディーラー」「ファンドマネージャー候補(PM育成コース)」の採用を行っています。運用経験の有無は問いません。またどちらのコースを選択するかは、それぞれの意思を尊重しています。もちろん採用にあたっては書類選考および面接など厳しい審査を経ての判断にはなりますが、未経験者であっても我々が可能性を感じる人材については積極的に機会を作っていきたいと考えています。


個人投資家を目指す道も。

ディーラーを目指す道も。

ファンドマネージャー(ポートフォリオ・マネージャー)を目指す道も。

マーケットと向き合い、運用という世界で生きていきたいと思う若い人材全てが市場にとっては大切な存在であり、そういった人材の発掘、成長こそが未来の市場を支え、発展もさせていくと考えています。

山和証券およびYamawa Asset Managementにおいては、株式運用のみにはなっていまいますが、強い意志でこの仕事をやっていきたいという想いがある方に出会えればと思っています。

実際にYamawa Asset ManagementのPM(ポートフォリオ・マネージャー)の一人は、山和証券で初めて運用という仕事に携わった人材でもあります。彼は未経験から山和証券ディーリング部で実績を積み上げ、現在はシンガポールでヘッジファンドのポートフォリオマネージャーとして活躍してくれています。

また昨年8月から取り組みを開始したファンドマネージャー(ポートフォリオ・マネージャー)育成コースにおいても、厳しい淘汰もありますが、将来が楽しみな人材が成長を見せてくれてもいます。

下記のリンクから採用情報はご確認いただけます。
https://www.yamawa-sec.co.jp/recruit/

基本的に随時応募は受け付けておりますが、採用できる人数や席にも限りがありますので、タイミングが合わない場合もございます。予めご了承ください。

【投資】投資の大切さと怖さ

「投資」の必要性を訴える意見。
「老後2000万円問題」など、将来の資産形成への危機感を募らせる意見。

基本的には正しいのだろうと思います。
特にこの業界で生きている者から見れば、政府が投資促進に取り組んでくれることはいいことだと感じはします。
確かに日本は2000兆円を超える個人金融資産がありながら、それを活かしきれていない。
少子高齢化や様々な構造的な問題を抱えているこの国において、将来の自分をいかにして守るかは、個人にとって大きな問題です。

「貯蓄から投資へ」
大切なことだと思います。

一方で、危機感ばかりを煽られ、投資の必要性や重要性ばかりを感じさせられる。
その結果、知識や理解が不足したまま焦りばかりが募り、(美味しい)投資話に乗っかってしまう一般の方が増えて、投資詐欺がはびこる。

モノや製品であれば、誇大広告なども監視され、企業側に一定の責任が課されている。
投資や運用の世界においてはどうでしょうか?
金融業として届出・登録している業者はもちろん監督下にあり、ルールの下でやっている。
その一方で、無登録でやっている人たちは好き勝手な誇張や嘘をついてお金を集めていく。

そういった被害は金融庁の管轄ではなく、警察などの管轄になるのでしょうが、被害が出て初めて発覚し、表面化することが多いように思います。
その時点で、すでにかなりの被害規模になっていることが少なくない。


自分も以前、書籍を一冊だけ書かせていただいたことがあります。
そこに”修飾子”を…と言われて困りました。
「〇〇億円稼いだ」、「〇万円を〇億円にした」、「秒で〇〇」とか、派手な修飾子つけないと本が売れない…のでしょうね(^^;
例えそれが事実だとしても、そういうこともあった…という過去に過ぎません。
自分はあんまりそういうのつけたくないとお願いして、いくつか提案いただいた中で「まぁこれなら…」と思ったものを了承しました。

派手な言葉、美味しい話、そういったものに目がいきがちなのは理解できます。
でも投資や運用って、そんなに甘い世界でも、簡単な世界でも、美味しい世界でもないんです。
リターンの裏にはリスクがあります。
そのリスクをしっかりと自覚しながら、「投資」は考える必要があります。

「投資」は自己責任…かもしれません。
でも投資の必要性を煽るのであれば(投資の必要性自体は自分も同意です)、投資においてそういった詐欺に引っかからないための知識や情報、投資に伴うリスクなどについても理解を広げていくことも大切なことだと思います。
危機感や必要性ばっかり示して、一般の方々が傷ついていくのを放置していれば、「投資は(悪い意味で)危険」「株はギャンブル」なんてイメージがいつまでも払拭できないでしょう。

最近の相次ぐ投資詐欺事件見ていて、若い世代の方々が沢山引っかかってしまう状況に懸念を覚えます。
そして運用が上手い個人投資家でも、ちゃんと法律を知らずに安易に他人のお金を預かり、自覚のないまま法律に違反した行為をしてしまっているかもしれません。
金商法なんて、業界に属していなければほぼ知らないでしょうから。

投資によって、個々の大切な資産、将来を失ったり、傷つけてしまったりしないように、政治や業界も投資を煽るだけではなく、そのリスクと正しく投資と向き合ってもらうために必要な情報や知識を伝えていく取り組みがもっと必要な気がしています。

【投資】お金を預けるその前に

投資詐欺、ポンジスキーム…なくならないですね。

ポンジスキームとは

昔からあるスキームです。
リーマンショック後にアメリカではマドフ事件、日本ではAIJ事件として大きく取り上げられました。
前者は完全にポンジスキーム、後者は運用はやっていたけれど、運用が全然ヘタクソで損が出続けているのに関連会社とグルになった形で運用実績を偽り続け、年金などからお金をかき集めていた事例です。

もしかすると若い人たちはこういった事件を知らないかもしれません。繰り返してはいけないと思いますし、伝えていくのはおじさんたちの責任かもしれませんね。

残念ながら、その後も個人投資家が巻き込まれたポンジスキーム、投資詐欺は後を絶ちません。
最近特に多いなと感じるのは無登録業者と呼ばれる無認可・無登録の業者による詐欺事件です。

自分もファンド運用を行う運用会社の経営者として、投資していただく、お金を預けていただく立場の人間です。
その人間がこんなこと言うのは矛盾しているかもしれませんが、大切なお金を預ける相手を簡単に信用しないでください

月4%の利回り確定で、毎月分配する?
単純に年間で48%を投資家に返すことになります。
運用をしている会社や、勧誘を行っている人員の人件費、会社の運営コスト、〇〇会などの派手なイベントのコスト…etc。
そんだけ運営にお金かけてて、さらにそれだけ投資家に返すとなったら、年間で何%のリターンを上げなければいけないか?
それを毎年続ける?
ありえません。

そんなに美味しい話はありませんし、簡単に儲かるなんて仕組みはありえません。

我々もより高いリターンを目指して運用を行っていますし、それを再現性のある形で安定的に出来るようにと様々な形でその実現を目指して必死に取り組んでいます。
それなりに信頼を与えてくださる投資家に巡り合えたから、なんとか頑張ってこれていますが、それでも経営や運営のコストはシビアにやっています。

ヘッジファンドの世界では「5年の壁」というのがあると聞いたことがあります。
設立して5年を越えられるかどうか、そこがかなり高いハードルになっていて、閉鎖に追い込まれるファンドも少なくないという現実があります。
それぐらい厳しい世界なんです。


お金を預ける場合、必ず相手(その投資商品)が金融庁などに届出を行い、金融商品としての法的要件を整えているかどうかを確認してください。
そして勧誘を行ってきた人が、金商法上のライセンスを保持している人かどうかを確認してください。


金融庁は下記のサイトで業者の一覧を掲載してくれています。
免許・許可・登録等を受けている業者一覧

業として、投資勧誘によってなんらかの利益を得たり、販売すること、他人の資産を預かって運用することは、ライセンスや認可が必要な業となります。
そういった登録や認可を受けているところは、定期的に金融庁や地方財務局(関東財務局や近畿財務局)などによる検査、自主規制団体による検査などを受けており、厳しい管理監督の下で金融業を営んでいます。


それは金融業を営む者にとっては当たり前のことなんです。
それは日本だけではなく、私が業務を行っているシンガポールにおいても同様です(シンガポールの金融庁局はMAS(Monetary Authority of Singapore)、ファンドがケイマン諸島であればCIMA(Cayman Islands Monetary Authority)という金融当局の監督下になります)。
それすらもちゃんとやっていない人たちを簡単に信用してはいけません。
最近は〇〇権の販売?とか、金融商品ではないとした抜け道的なスキームもあるようですが、実質的には金融商品と同じ中身である以上、そんな特殊なスキームを使ってお金を集めていることに疑問を持ってください。

当局による検査は厳しいものですし、ここ数年はAML(アンチマネーロンダリング)やサイバーセキュリティへのチェック基準も相当厳しいものになっており、そのために毎年テストを受けなければいけなかったり、コストもかけて体制を整えたりと、金融業をちゃんと営むためには様々なコストや負担も強いられます。
業として他人のお金を預かるということは、それだけ責任の重い仕事であるということでしょう。

派手なものに惑わされないでください。
いい暮らしをしたい、少しでも安定して収入を増やしたい、そういった欲求やニーズがあるのは当然です。
ただそこにつけこまれないでください。

私達、資産運用を業として担っている人はみな、少しでもいいリターンを投資家にお返しできるように、それぞれがそれぞれのやり方で懸命にマーケットと向き合い、全力を尽くしています。

それでもそんな美味しいリターンは…残念ですが、無理でしょう。博打的なリスクの取り方をするか、極端なマーケットでうまく乗り切れたとして、単年度で数十%のリターンを出すことができたとしても、それは再現性には欠けると言わざるをえません。来年も同じリターンが出せるとは思わないでくださいと、自分は投資家にはそう伝えるでしょう。そしてそれだけのリターンが出る可能性があるということは、ドローダウン(損失)が出る可能性もあるという現実も伝えなければなりません。

マドフのポンジスキームはNetflixでもドキュメンタリーになっています。
こんな経歴の人物で、金融の世界でも有名な人が行ったポンジスキーム。
ここでは金融業者も結果として絡んで投資家への販売を行っていました。
監督責任を負うSECですら、彼の経歴もあり、結果として長年見過ごしてきてしまったというものです。

バーナード・マドフ「ウォール街の詐欺師」

ファンドの運用においては、様々なスキームがあります。
大切なことは、各関係する企業がそれぞれが所属する国や地域でライセンスや認可を受けて業を営んでいること。
またその監査(Auditor)や会計(Administrator)、資産管理(Trustee、Custodian)が第三者機関によって行われていること。

どういった投資手法、運用手法でそのリターンを実現しているのか。これはまことしやかな言葉で誤魔化されてしまう方も少なくないかもしれません。知ったかぶりして専門用語並べ立てれば、一般の方々にはチンプンカンプンで「なんかすごそうだ」になってしまうかもしれませんから。それでも納得できるまで「知る努力」をしてください。

これらがきちんと示されること。なかなか個人でその裏を取るまでは難しいかもしれませんが、最低限の確認事項です。

また「絶対儲かる」「確実に儲かる」という言葉が出てきた時点で、その勧誘する者が金融業者であっても信頼してはいけません。「断定的判断の提供」は金商法で禁じられています。それを遵守できないような営業マンの言葉は信じてはいけませんし、そういう話を簡単にする人を信じてはいけません

また高金利の借金をしてまで投資させるというのは言語道断だと思います。

返さなければいけないお金で、リスクのある運用にお金を投じる時点で、負けられない勝負になります。
さらに金利でその負担は確実に増え続ける。
運用は確実ではない世界(詐欺師は確実と言うかもしれませんが)です。

投資や運用には常にリスクが伴います。実際に自分自身も運用者として20年以上やってきましたし、多くの実績ある運用者も見てきました。そして淘汰・脱落していく人もそれ以上に沢山見てきています。
厳しい世界ではありますが、きちんとマーケットと向き合い、リスクと向き合うことで、一定のリターンを持続的に得ることは可能だと考えています。
そしてそれが人々の将来の資産形成や生活を豊かにするものに繋がるようにしていきたいと願っています。
個人金融資産2000兆円超を誇る日本という国が、それを活かしていったとき、まだまだ世界でトップレベルの存在感を示すことができると信じています。

ずっと運用の世界で生きてきた者として、その受け皿になりえる未来の資産運用を担う人材を一人でも多く世に送り出すこと、彼らが社会に役立つ存在として認知されていけるようにしていくことを自分のライフワークだと思って取り組んでいます。
これが詐欺の温床になっていることは、この世界で生きている一人としてこんなに残念なことはありません。

美味しい話や派手なイベント、周囲に流されることなく、ご自身の財産や未来を守るためにも、お金を預ける前に、まず理解する努力をしてみてください。その知識があなたの身を守り、将来の資産形成にきっと寄与するはずですから。

【ビジネス?】情報配信について

トレードやマーケットに関する情報を配信すること、それに課金すること。
自分は否定しません。

そこにはその人が積み重ねた経験や知識、ノウハウが詰まっているのでしょうし、情報配信するためには様々な情報収集や分析、まとめる作業など、一定の労力や時間が必要だと思います。
それに価値があると思う方が、ご自身の判断で課金してそれを見ることは筋の通った話だと思います。

ただ確かに商材屋と言われるような方々の一部には、明らかに煽りや悪質なものもありますし、初心者の方を安易にリスクに導くようなものもあるようです(自分自身はそういったものは見ないようにしているので、そんなに詳しくはありませんが)。正直、そういうのは見るに堪えないので…。

実際に運用で稼ぐ力がある人は、自分の運用に集中してれば別に商材を売る必要も、そういった形で稼ぐ必要もない…というのも一つの事実ではあります。
ただ少しでも多くの方にマーケットでの運用をちゃんと学んでほしい、知って欲しいと思う実績のある方も少なからずいます。そういった方々の情報発信は意味のあるものだと感じています。

自分は本業があるので、このブログは手が空いたときや、伝えたいこと、書きたいことが出てきたときに気まぐれで書く程度のものに過ぎません。お金が欲しいから書いているわけでもないですし、実は何回か面倒だからやめようかな…と思ったこともありますw
でも読んだことがきっかけで運用に興味を持ったという若い人材や、コメント、メッセージをもらったりしたことがモチベーションにもなり、細々とこの気まぐれブログを続けています。

投資・運用の世界は本当に玉石混交です。投資詐欺や悪質な煽り、初心者を安易にリスクに導くような情報も沢山あります。極端な売り文句やおいしい話、簡単に儲かるとか、そんな言葉に惑わされてしまう人も少なくないでしょう。

学ぶためには様々なインプットが必要です。
書籍だけではなく、ブログやSNS、様々な情報があふれかえっているこの世界で、出来るだけその情報を見極め、取捨選択することが大切でしょう。

安易な情報、悪質な情報に惑わされず、それを通じて自分自身の投資や運用の糧になるようなものを見つけていって欲しいなと思います。興味がなければ見なければいいし、お金も払う必要もないですから。

自分は有料の配信であっても、まっとうに初心者の人や投資家の方々に適切に情報を伝えていきたいという想いを持った方については応援していますし、支持もします。そして考え方は色々あっていいし、違っていいと思います。

様々な考えや思惑が錯綜する世界。
それこそがマーケットという世界ですから。
プロフィール

tetsu219

Author:tetsu219
元証券ディーラーです。
二十数年ディーラーやって、シンガポールにも一時期行ってヘッジファンドを立ち上げてみたりと色々やってきて、とある証券会社でディーリング部長になり、今はシンガポールでヘッジファンドの設立・経営をやっています。

基本仕事ネタです。
更新は気が向いたときだけ(^^;
でもこのブログを通じて運用を志す若い世代の人たちに何か伝えられること、その一助になればと思っています。

初期は限定記事にしていましたが、今は開き直って全部公開にしてますのでお気軽に(笑)

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR